2009年08月26日

【映画レビュー】花様年華 〜瞳で恋するトニー・レオン〜


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さーて、もはや映画ブログと化しておりますが、
しばしご容赦を。来週は、クリエイティブなネタを仕込みますので。


そんな状況下の中、やっぱり100%マチガイない監督といえば
ウォン・カーワイ!
全作品制覇するイキオイです。

そんなウォン・カーワイが「恋する惑星」で
世界的成功をおさめた次回作として2000年に撮った映画。

この映画もウォンカーワイスタイルが炸裂ですよ。

ストーリーは
1962年、香港。新聞記者のチャウと、
商社で秘書として働くチャンは、同じ日に同じアパートへと越してきて隣人となった。
大家のスーエン夫人の仲立ちもあり親しくなる二人だが、ある日、一緒に昼食を取った際、
お互いの伴侶が不倫関係にあることを知ってしまう。
それ以来、二人は「小説を書きたい」というチャウに、チャンが協力する形で密会するようになるが…


ってか、大人だぁ〜って感じ。
ハリウッドのラブストーリーのキスシーンやベッドシーンみたいに
あからさまにセクシュアルなシーンは出てこないけど、
こんなにもセクシーで情熱を感じるのかぁ〜って。

お互いが情熱を抑えながら、こめていく愛。
一個一個のシーンがもう儀式的なんですよ。

やっぱり大きな壁があって、どーしようもなくて、
でも抑えきれない気持ち。
障壁や壁があっても、求めずにはいられないから
愛って美しいんだって。

イージーに「彼氏彼女がほしいから」で付き合って、
キスしたから、セックスしたから恋愛じゃなくて、
別にキスやセックスがなくても、会えなくても愛は愛なんだなぁ〜って。
美しいよ。


そんなことはともかく、トニーレオン。
個人的に「世界5大イケメン」に堂々エントリーだと思うんだけど。
男から見ても、「イイ男」だと思うよー。

あと、ヒロインの「チャン」を演じるマギーチャンも素敵。
シーンごとに変わるチャイナドレスがおしゃれ。

ウォンカーワイの映画は
いっこいっこのシーンで色使いがとても美しい。
中国人の色使いってケバいの多いけど、
彼は奇跡的に最高のバランスで成り立っている。

地味な土壁に生える赤いドレスや、
翡翠のコーヒーカップとか
ひとつひとつがサマになるのよ。
でもそれがオシャレで終わるんじゃなくて、
心の揺れ動きをきちんとあらわしている。
少し退廃的な雰囲気と合わせて、最高です。
アートディレクションに優れている。
「恋する惑星」のわかりやすさやポップはないけど、
逆にまた見直してみたい映画。
大人の恋愛ってなんだろうって。


余談ですが、映画内で流れる「キサス・キサス・キサス」という
スタンダードなナンバーですが、
これ、ウチの親父が家で聴いていた渋い曲で、ここでまさかの再会です。
かなり渋いセクシーな曲ですよー。

posted by 107gou at 00:41| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】デーモンラヴァー 〜「セブン」+「ロスト・イン・トランスレーション」〜


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結構前に偶然、ビデオ屋のはじっこで発見して以来、
実は結構なお気に入り映画。
どーしても、見たくなって久し振りに。

フランス映画ながら、東京を舞台に繰り広げられる
エロと、サスペンスと、スタイリッシュが共存している映画。


ストーリーは
フランスの投資企業ヴォルフ・グループにマンガトロニクス社に
雇われた産業スパイとして潜入したディアーヌ
ヴォルフ社は、3Dポルノグラフィックの革命を起したといわれる
日本のアニメ企業「東京アニメ社」の買収計画のため、
リーダー・カレン他4人で日本に交渉しにいく。
その帰途につく飛行機の中で、カレンの目を盗み、
睡眠薬を飲み物に混入したディアーヌ。

空港に到着した直後、睡眠薬が効いてきたカレンは
2人の男に連れ去られてしまう。

ヴォルフグループが東京アニメ社の買収を進めている中、
新しいWEBサイトの独占権獲得を巡って、
マンガトロニクス社とデーモンラヴァー社が密かに争っていた。
デーモンラヴァー社とヴォルフグループには強いパイプがあるものの、
デーモンラヴァー社は裏で違法な事業を展開していた。

このことが公になるとヴォルフグループとの関係が崩れてしまう。
そのことを恐れていたデーモンラヴァー社もマンガトロニクス社と
同じくヴォルフグループにスパイを送り込んでいた。




なんだか意味わからないでしょ?
そう意味不明なんですよ、この映画。
謎の描写とかも多いけど、地味にメジャーな人がサポートしている。
例えば、出演者にクロエ・ゼヴィニーやジーナ・ガーション
(ジーナ・ガーションってオイラ結構好きなんだけど、売れないねー)

そして音楽はなんといってもソニックユース!!!!
なのにこのマイナー感が最高です。
そもそも日本のポルノアニメビジネスをめぐる、
サスペンスなのでアングラ感がぷんぷんすらぁ〜って感じなんですわ。
でも映像美とノイズが美しい音楽などはかなりかっこいい。

東京を舞台にした映画ってハリウッドが描くとかなり偏見に
充ち溢れるけど、ここは思ったほどひどくない。
日本人が見ても自然に比較的、見える。


一応見どころは
・主演のデンマーク人女優、コニー・ニールセンの冷たい美貌
・あちこちに出てくるアングラ感漂う、猟奇的な映像
・やっぱHELL FIRE CLUBの恐ろしさ(見てください)
・衝撃のラスト!

こういうひんやりした冷酷かつスタイリッシュな映画もいいね。
107号室まわりの人間では、ヒロあたりが好きそうですね。

とにかくセクシーです。
posted by 107gou at 00:19| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月21日

【映画レビュー】フェリックスとローラ 〜ラブストーリーは突然に…〜

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さて、またラブストーリー。
最近、ラブストーリーづいてますね〜。
フランスの映画です。
とにかく大人のラブストーリーなら任せろ的な監督
パトリス・ルコント(名前がもうラブストーリーっぽい:笑)。
個人的に「歓楽通り」はベストムービーの一つなので
まず間違いない監督なんですが、これも間違いない。
そしてまたフランス映画では間違いない女優
シャルロット・ゲンスブール主演



ストーリーは
遊園地のバンパー・カー・ゲームのオーナー、
フェリックスは、ひとり沈んだ表情で運転する女ローラを見つける。
声をかけたフェリックスに、「自分を雇ってほしい」と申し出るローラ。
いつもどこか悲しみを湛えているローラに急速に惹かれていく
フェリックスだったが、ある日彼女につきまとう男の影に気づく。
ひとり過去を引きずっているローラに、
フェリックスはすべてを話してほしいと頼む。
そのうちローラは去って行き、次第に二人の恋は意外な局面に展開する…



ミステリアスだけど、ミステリーではない
そんな映画。
パトリス・ルコントは個人的にすごい好き。
なぜなら彼の描く映画の恋愛観が自分とマッチするから。
という個人的嗜好もありますが、非常に素敵。
見どころはローラとフェリックスのキャラクターの心境の変化。
いったい、ローラはいつフェリックスを本当に愛するようになったのか
これを考えるとなかなか楽しめますよ。

そんなに長くない映画ですが、要点がしっかりまとまっていて
不必要な部分のない、まとまりの良い映画ですね。
ネオンでキラキラしながら、差別などの裏事情もはらむ
移動型遊園地の刹那感もまたいい。
とにかく見てください。


で、レビュー終わってもしょーがないので、
せっかくなので、違う切り口で。

個人的に映画を選ぶ時、自分は
主演より「誰が監督か」で選ぶほうが間違いないと思います。
その監督の主観がすごく映画には出やすいので。
お気に入りの監督を見つけるとまず間違いないセレクトができる。
(ちなみにオイラ的に間違いないなぁって思う
現代の映画監督は
マイケル・ウィンターボトム、アンドリュー・ニコル、
フランソワ・オゾン、ウォン・カーワイ、
クリストファー・ノーラン、リュック・ベッソン、
園子温、コーエン兄弟、クエンティン・タランティーノ
そして、このパトリス・ルコントあたりでしょうか)

良い映画監督って
ある種、一貫したスタイルがあるよね。

タランティーノのヒップホップ的なサンプリング感覚
ウィンターボトムの「刹那的な痛さ」
フランソワ・オゾンの「スキャンダラス」
コーエン兄弟の「こんがらがって、とんでもないことに」
などなど
このパトリス・ルコントも毎回同じパターンがある。
でもそれがまたいい。
この人の描く恋愛観に共感できたら
映像世界もたまらなく素敵に見えるはず。
ルコントのスタイルって何?ってのは
結末が見えちゃうのでいいませんが、
俺は好きです。


あとルコントは女性を描くのに
男性目線で描く。
そこはやはり男性監督だし、正しいアプローチな気がする。
特にラブストーリーという内省的な表現を必要とする
映画では、男性が女性目線を描くのは不自然だと思う。
その点ルコントは非常に素直。
ソフィア・コッポラなんかは思いっきり女性目線だし。
(時にそのガーリーっぷりが鼻につくこともあるが)

でもこの映画は結構、爽やかな気分になる。
最後のシーンのセリフのやりとりも好きだなぁ。

この前に紹介した
「日陰のふたり」で絶望した後に見ると救われます(笑)
posted by 107gou at 01:07| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】日陰のふたり 〜イギリス版草食男子〜

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さーて、またまた昔の映画。
といっても1996年。
出た出たマイケル・ウィンターボトム。
オイラのお気に入りの監督。
いっつも「うわ痛ぁい」と胸をしめつけられるような
映画を撮る人(と勝手に解釈)
かのタイタニックでブレイク前夜のケイト・ウィンスレットと
イギリス映画では結構知名度のあるクリストファー・エクルストン主演です。


さて、この映画は
英国の文学作品を映画化したらしいです。

ストーリーから
19世紀末のイングランド。勤勉な若者ジュードは、石工として働きながら
独学で大学進学を目指していた。しかし、世間知らずの彼は
豚飼いの娘アラベラに誘惑され、恋の罠にはまってしまう。
妊娠を告げられた彼は結婚を受け入れるが、
育ちも環境も違う二人の結婚生活は破綻し、
アラベラはジュードを残して新天地オーストラリアへと旅立つ。
憧れの大学都市クライストミンスターに移り、
働きながら再び勉強を始めたジュードは、
この街でいとこのスーと出会う。
洗練された知性を持つ彼女にひと目でひかれた彼は、
共に過ごす時間を楽しみに待つようになるが、
二人の関係にはさらなる試練が待ち受けていた…



うーんなんつーかね、テンションさがるよ(笑)。
いや、めっちゃいい映画なんですよ。
だけど、なんだか恋愛したくなくなるラブストーリーです(笑)。

もうねーとにかく主人公ジュードが情けないんだー
すぐ泣くし、折れそうになるし、そのくせ欲望にはあっさり負けるし。
学問の道を志しながら、現実は肉体労働の石工。
そんな彼が唯一貫こうとしたのが、
スーへの愛。

だけど、ある意味彼の意志の弱さみたいな部分が
すべて悲劇的な展開に結びついていく。

二人はなぜああいう恋愛の形を選んだのか?
いやそうするしかなかったのか?

当時、教会の力が強く
今ほど自由に生きれなかった時代に
あのような繊細さな生き方はつらいものなのだなぁ。

恋愛ってなんですかねーって感じ。
最後のシーンとかホント
「もうおせーよ」ってつっこんでしまったけど
そうしてしまう男心わかるなぁとも思っちゃった〜。

うーんうまくレビューできてないけど
恋愛してない方にはピンとこないかも。
でも恋愛に絶望してる方は、浸ってください(爆)
posted by 107gou at 00:32| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月20日

【映画レビュー】グムエル-漢江の怪物-  〜脇役が大健闘〜



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さて、だいぶ前に見たけどすっかりレビュー忘れてたことを
思い出して今さら。


あの韓国で大ヒット。日本でも話題になった大ヒット作品。

ストーリーは、
ソウルの中心を南北に分けて流れる雄大な河、漢江(ハンガン)。
休日を、河岸でくつろいで過ごす人々が集まっていたある日、
突然正体不明の巨大怪物<グエムル>が現れた!
河川敷の売店で店番をしていたカンドゥの目の前で、
次々と人が襲われていく。気付いた時には遅かった!
カンドゥの愛娘、中学生のヒョンソが
グエムルにさらわれたのだ!

さらに、カンドゥの父ヒボン、弟ナミル、
妹ナムジュのパク一家4人は、
グエムルが保有するウィルスに感染していると
疑われ政府に隔離されてしまう。
しかし、カンドゥは携帯電話にヒョンソからの
着信を受け、家族と共に病院を脱出、漢江へと向かう。
果たして彼らはヒョンソを救えるのか?





うーん、期待値が高かった分、物足りなかった。
もっと、エイリアンVSプレデター並みの
壮絶な化け物戦争を期待してたので。
「そんな、むちゃなー」ってのも多いし。
結局、あの化け物は何者やねん、ってのもよくわからん。
そう考えるとゴジラって秀逸。
なーんてことはさておき、実は
この映画の主軸ってパニック怪物ムービーではなくて、
怪物というものを目前にした時に現れる
「家族というものを考えさせる映画」として
見れば、結構秀逸。

大きな敵を前に家族がそれぞれ
自分の葛藤と戦いながら、思いを貫く姿勢は
なかなか素晴らしい描写だぞと。

家族5人の一人一人の設定や、演技が
えらい素晴らしかった。
あの主役の方は、しょーもなく見えて
とてつもない演技派だぞ、こりゃ。

韓国映画って表面的な映像表現部分だけを見ると
正直しょうももないものが多いが、
人物描写は結構すぐれた映画が多い気がする。
国民性なのかなぁ。

それにしても韓国映画を見ると、
韓国という国や人を身近に感じる。
へー韓国でも酒のつまみはスルメなんだ、とか(笑)
やっぱり映画ってもっと世界色んな国の映画を
紹介していくべきだって改めて思った。

posted by 107gou at 02:09| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】20世紀少年(第一章&第二章) 〜主演VS トヨエツ〜

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(※写真は2章のものです)




さて、浦沢直樹の漫画で有名なアレです。
正直、漫画を読み進めて追いついていなかったので、
映画で見るのもナァなんて思って、あえてスルーしていましたが
最近、邦画でお気に入りが激減して、
もう見るしかないと…


ストーリーは一応…
<第一章>
1969年。少年ケンヂは、地球滅亡を企む悪の組織に立ち向かう
正義のヒーローを夢見て、仲間たちと「よげんの書」を作り上げた。
そこに描かれたのは、現実には起こりえない“未来”のはずだった…。
1997年。
大人になったケンヂの周りで、
幼なじみの死をきっかけに次々と不可解な事件が起こり始める。
時を同じくして、世界各国では謎の伝染病による大量死が相次ぐ。
実は、これらの事件はすべて、かつてケンヂたちが作った
「よげんの書」のシナリオ通りに起こっていた!
世界を陰で操る謎の男“ともだち”とは?
果たしてケンヂは滅亡の一途を辿る地球を
救うヒーローになれるのか?
そして、2000年12月31日。「よげんの書」
に書かれた人類が滅亡する“その日が訪れる・・・。

<第二章>
血の大みそか”から15年後の西暦2015年。
人類滅亡計画は悪魔のテロリスト・ケンヂ一派の仕業とされ
“ともだち”は世界の救世主と崇められていた。
一方、高校生に成長したケンヂの姪・カンナは、
やがて洗脳施設「ともだちランド」へと足を踏み入れ、
“ともだち”の真相にも近づいていくが、
新たに現れた“しんよげんの書”の存在に、再び翻弄されていく。
やがて、世界最大の危険地帯と呼ばれる新宿・歌舞伎町に、
“ともだち”が視察に現れることになった。
折しもカンナは歌舞伎町の教会にいた。
「しんよげんの書~ 2015ねん、しんじゅくのきょうかいで、
きゅうせいしゅは、せいぎのためにたちあがるが、
あんさつされてしまうだろう」
<救世主>とは誰なのか・・・?そして、世界は・・・?





と、とにかく悔しいくらいクソおもしろい。
正直、あざとい演出も多いし、メインの役者以外は
ボロい演技も多い。
だけど、ストーリーがしっかりしてるから、ブレない。
ドキドキ・ハラハラさせてくれる。
もしかしたら、邦画のメジャー感は
こういう方向性かもしれないって思った。

おりしも、総選挙が近く
時代的にも無視できない時期にさしかかっている。
だから余計リアリティがある。
ありえないことが全国規模で起こせる。
そこに日本の怖さがあるよね。

まずオススメ。

細かいとこを指摘すると、
トヨエツの強烈な存在感。
オッチョという役自体が原作でも
めっぽうかっこよくて、おいしいんだけど
トヨエツがハマりすぎ。
普通こういうのって、原作のイメージと
実際に演じるイメージってブレるんだけど
これはめずらしくハマってるのが多かった。

というか、佐野四郎も笑った。
とにかく俳優陣の個性はしっかり押さえているが、
第一章も第二章も
トヨエツと主演の食い合いが見どころだなー
なんてマニアックに見てました。

第一章は、唐沢寿明とトヨエツ。
第二章は、新人の平愛梨とトヨエツ。
唐沢寿明は正直、想定内。
平愛梨は演技は正直物足りないが、
相当かわいい(笑)そして存在感がかなりある。
でもトヨエツや香川照之など渋い俳優が
周りを抑えることでしっかりクオリティをキープしている。

まーあえて言うなら、
原作に忠実すぎるのが
良くもあり、悪くもある。
創造性には欠けるが、だからこそおもしろい。
別に映画で見なくてもいーじゃん、という
複雑な心境の内容ですなー。

でも、フツーめっちゃ楽しめました。

posted by 107gou at 01:58| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月18日

【映画レビュー】ベンジャミンバトン 数奇な人生 〜感動すら、クールなフィンチャー〜


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さて、これです。あのブラピが85歳まで演じる話題作です。
そして監督が、「セブン」「ゾディアック」など
ダークで冷淡な映画を撮らせたらピカイチのデヴィッド・フィンチャー。
もう一人の主演女優がケイト・ブランシェット。
超話題作にきまっとる。


いまさらながらのストーリーは
ある実業家に子供が生まれた。
その男の子は、赤ん坊ながら
身体機能や皮膚や体のすべてが80代の男性として誕生。
徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトン

あまりに恐ろしい見た目に、その実業家は子供を
ある老人ホームに置き捨てて行ってしまい、
その老人ホームで働く黒人の若き女性を母として育てられる。

体は老人、心は子供として成長する中で、
彼はデイジーという女性と出会う。
もちろん彼も時間の流れを止められず、誰とも違う数奇な人生を歩み、
愛する人との出会いと別れを経験したり、
他の人のように人生の喜びや死の悲しみを知りながら、
時間を刻んでいき、若返る彼と裏腹に、回りは年老いていく…



うーん、これはかなり良い映画ですな。
最初、ブラピがCG加工やらでいろいろ変化するから
ハリウッドにありがちな、話題先行の映画かと思ったんですよ。
んなこたぁなくて、非常に深い人生観についてのストーリーの映画です。

愛する女性はどんどん年をとっていき、
自分はどんどん若返っていく。
オイラが好きなシーンは、二人が40代になり
年齢的に「合う」瞬間。
人生の逆側から歩いてきた二人が、
やっと真ん中で出会い、そしてまたすれ違って行く。
今しかない瞬間。これは美しいね。

全体的に飽きさせない展開です。
ブラピがんばったねーって。

ただ、この映画の最大に良いところは
あくまで「クール」なところ。

「ほら泣けるだろ」とか
「あぁなんて悲しいんだ」とか
そういう感傷的に浸る余地がないくらい
淡々とストーリーが進む。
人生もそうじゃないですか。
どんなに悲しんだって、嬉しかったって
同じように時計の針は進むし、戻れない。
その中で人間はそれぞれ自分の感傷を
人生にこめていく。

人生をわかりきったようなデヴィッド・フィンチャー監督の
クールな視点が逆に、見る側にそれぞれ想いをこめやすくなる。
淡々と人生が進むからこそ、ラストのシーンは泣ける。
ほら、一応これって結末はやっぱ読めるじゃない?
年老いていくケイトブランシェットと、
若返っていくブラピ。
行き着くところは読めるけどそれをどうするのか?が
このラストのツボ。

大人な映画だなぁ。こういう映画がもっと増えてほしいな。
かなりお勧め。

ブラピもクールに演じましたね、
いつも演技が大袈裟な
ディカプリオとかもこういう風にできればもっと評価されるのに。
あとケイト・ブランシェット
やはり黄金の女優やな〜。
アンジェリーナに対抗できるクラシックかつ現代的な女優。
posted by 107gou at 15:53| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月16日

【映画レビュー】チェンジリング 〜イーストウッド監督〜

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さてとアンジェリーナ・ジョリー主演のこの一本。
実話をもとにした
クリント・イーストウッド監督というなんとも渋い感じがする作品ですね。


まずはストーリーを
1928年。ロサンゼルスの郊外で、9歳の息子・ウォルターと幸せな毎日を送る、
シングル・マザーのクリスティン。だがある日突然、クリスティンの勤務中に、
家で留守番をしていたウォルターが失踪。誘拐か家出か分からないまま、
行方不明の状態が続き、クリスティンは眠れない夜を過ごす。
そして5か月後。警察から息子が発見されたとの朗報を聞き、
クリスティンは念願の再会を果たす。だが、彼女の前に現れたのは、
最愛のウォルターではなく、彼によく似た、見知らぬ少年だった――。




実際に起きた出来事をもとにした作品で、
出てくる人も、クリスティンやウォルターも実在しています。


これは結構イイです。
なんともアメリカらしく、
深い味わいのある作品ですね。


一見、国家権力に翻弄される人々を守り、それを批判する
正義のイーストウッド作品か?なーんて思ってたら、
意外にもメインテーマは「hope」だったりするってとこが
またいい。

実在の人物だからか、
出てくるキャラクターの人物描写が非常に丁寧。
ジョン・マルコヴィッチもいい味だしてるし。
まぁこの人は忘れられない顔立ちだけで、おいしいけど(笑)。

2時間ちょっと、という映画の中で
結構な内容を詰め込むので、わりとテンポよく走ってしまう
ところとか軽く見えそうで、残念なんだけど、
それでも純粋に楽しむ分には問題なし。
最後のアンジェリーナ・ジョリーの突き抜けた表情などは
最高ですね。やっぱジョリーは今一番のハリウッド女優だなぁ。


あとクリント・イーストウッド。
気がついたら、
「ミリオンダラーベイビー」、「硫黄島/星条旗」シリーズとかで
名監督の領域に入ってますが、自分は
ダーティーハリーの名優ってイメージだす。
でもこの人ってホント正義の人なんだよねー。
なんか侍っぽいところが好き。

クオリティ高いです。

posted by 107gou at 14:17| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【クリエイティ部】バーチャルでプリズンブレイクしてみたバイラルビデオ




ほんと、よく思いつくよね…笑


オランダで、刑務所にプロジェクターで
脱獄している映像を映し出したら、
本当にサイレンが鳴って、みんな慌てて逃げ出すという
バイラルビデオ。

なんか雑誌の特集広告用らしいです。

こういう、JACKASS的なやつは
日本だと、どこぞの良識団体がクレームつけてくるから
難しそうだなぁ。


インタラクティブデザインの基本は、
「よくそんなこと思いつくよねぇ ワラ」
ってとこでしょうか(笑)。

その典型例。

2009年08月08日

【コネタ】夏のインターンシップをヒップホップのビデオ風に紹介


これいいですねー。
クリエイティブエージェンシーで名をはせるCrispin Porter + Bogusky。
夏のインターンシップの仕事ぶり?をヒップホップのミュージックビデオに
しちゃいましたってやつ





いいですねー。なんか歌詞とか絶妙にくだらなくて、いいんだけど。
やっぱクリエイティブ・エージェンシーはこういう遊び心のある会社じゃないとね。
ウチの会社も十分、くだらないことに全力投球しますが、
うらやましい。
posted by 107gou at 12:31| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | コネタ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月02日

【映画レビュー】バーバレラ 〜無重力ストリップ〜

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さて、古い映画ブーム到来です。
最近、デガダンな感じなのか、こういう映画を異常に見たくなります。
1968年に映画化された、エロチックSF映画で、
登場人物の一人で、科学者デュラン・デュランは
同じ名前の人気バンドの
バンド名の由来になったことでも有名です。


ストーリーから、
宇宙暦の紀元四万年。女宇宙士のバーバレラは、
強力な宇宙破壊光線の発光装置を完成した科学者デュラン・デュランを
探しだす使命を地球国大統領より与えられ、リテオン惑星に向った。
そして、地下の迷路や、悪の女王が支配する都市へデュランデュランを
探し、冒険が始まったのだ。


まぁストーリーから想像できるとおり、
結構B級ムービーです(笑)。


でも超いいよー。俺かなーーーーり大好きです。
とにかく、あえてB級な演出が多くて、
宇宙船とか、宇宙人とかもう円谷プロも真っ青の
チープさです。
へたくそな絵本や学芸会みたいな映画。

でもそれがまたポップでキッチュ。
60'sってこんな雰囲気だったのかね。

でもやはりポイントは、映画冒頭の
ジェーン・フォンダによる「無重力ストリップ」。
これは映画史に残るセクシー名シーンでしょ。

なんていうか、
「よくこんなしょーもないネタ考えるよね」
ってモノのオンパレード。
思いついたアイデア(というかネタ)を
全部入れてみましたみたいな。

その脈絡のないどーしよーもないのが超いい。
未来の地球人のセックスとかも変だし、
違う星の人とセックスして
「昔風のやり方も悪くないだろ」ってセリフも笑える。

でも、基本的に下品なエロではないです。
今ハリウッドとかで量産されている
B級エロムービーとは全く違って、
女子が見ても、結構楽しめるお色気だと思います。
正しいエロってこういうのな気がする〜。

とにかくジェーン・フォンダかわいいですねー。
映画の中で、何回着替えてんだって話。
着替えては、敵の攻撃とかで服破られて、脱がされて。
また着替えて…これも結構楽しい。

あと、個人的には、
悪の女王役で、アニタ・パレンバーグが出てたのはよかった。
本当、こっちもダークセクシーな感じが素敵。
こんな魅力なら、キース・リチャーズが惚れるのもわかるわぁ。
(知らない方はアニタ・パレンバーグ検索してみてねー)


とにかく、個人的に超お気に入り。
やっぱこういう「よくこういうの考えるよね、ホント」
っていうくだらないアイデアって大事だよね〜。



一応、無重力ストリップの映像ありました。
映画見るまでとっておきたいって方は飛ばして下さい。
超好きマジで最高だよー。インスパイアされたわぁ。




posted by 107gou at 16:00| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】チェ 39歳別れの手紙 〜かつて本気で世界を変えようとした男を見よ〜


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さて、チェゲバラです。

前回もココで取り上げましたが、その完結編です。

ストーリーから
」『キューバ革命』を奇跡的成功へ導いたチェ・ゲバラは、
1965年3月忽然とその姿を消した。
突然の失踪に様々な憶測が飛び交う中、盟友カストロはゲバラの残した
《別れの手紙》を公表する。
「今、世界の国々が、僕のささやかな助力を求めている。
君はキューバの責任者だからできないが、僕にはできる。
別れの時が来たのだ。」仲間や家族に別れをつげたゲバラは、
南米大陸の自由を勝ち取るため、独裁政権下のボリビアに潜伏する。
しかし、この新たなる革命戦争はゲバラの最期の341日となる。
アメリカの大々的な支援を受けるボリビア軍を相手に、
ボリビア共産党の協力も得られず、地元農民にも裏切られ
孤立していく革命軍。真実への情熱に導かれ愛こそが
人間を救うと信じ戦い続けるゲバラ。
しかし、夢と理想を追い続けてきた「革命の旅」が、
今終わりを迎えようとしていた。




正直、おもしろい映画ではない。
ドラマチックな盛り上がりシーンもあまりなく
淡々と進むような展開。
そして、登場人物もわかりづらい時もあるし。
ソダーバーグ監督らしく、なんかヒンヤリ淡泊で
演出が少ない感じ。

同じ史実でも、NHKのドキュメンタリーのほうが
ずっと盛り上げてるよってくらい。

でもそれが重要なんだと思いますね。
チェ・ゲバラの映画を作るにあたり、
いろんな選択肢があったと思うんですよ。
こんなカッコイイ生き方をした男の映画ですからね、
スターとかバンバン使って、
かっこいい英雄の映画にすることだったできたと思います。

でも、ソダーバーグ監督と、
主演&プロデューサーのベネチオ・デルトロは
例え退屈に見えたとしても
「できるだけリアル」にこだわった。
すべてのシーンが、本当にあった出来事などを
再現しているそうです。

ゲバラの生き方を描く上で、映画としての作品性より
ゲバラそのものをいかに、多くの人に伝えるか
というメディアとして見れば、
ものすごく貴重な作品な気がする。


と小難しく書きましたが、
変な演出がない分、ゲバラのかっこよさが
際立っています。

本当に革命が成功することより、
革命を起こし、
世界を本気で変えようとしたことが
重要なんだと。


成功者などは世界中にいますが、
その成功を捨てて、常に世界を変えるために
戦い続けている人間って何人いるだろうか。

例え失敗しても、逃げることなく
ボロボロになりながら、最後まで戦い続け、
堂々と死ぬことのできる男が何人いるだろうか。

本当に世界を変えようと真剣に考えて、
自分を捨てて戦った男は何人いるだろうか。

「かつて世界を本気で変えようとした男がいた」
その事実を受け止めるだけでもこの映画を見る価値があるし、
きっとゲバラはアメリカ中心の世界の中では
比較的、低評価な扱いを受けているが、
欧米社会で言う「成功者」の何倍も偉大なことを
成し遂げてきたカッコイイ男だよ。

posted by 107gou at 15:43| 🌁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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