2010年04月26日

【映画レビュー】リバティーン 〜人生そのものが芝居の脚本になるくらいかっこいい男〜


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さーて、リバティーン。
編集長が、一番好きな映画ベスト10のひとつです。
何回も見てるんだけど、意外にもここでレビューで取り上げてなかったので。


マジ、クソかっこいいよ。


ストーリーは、
17世紀のイギリス。王政復古したイギリスは、技術、芸術様々な面で急速に発達していた。
社会では、自由主義の風潮から性に対する考え方も大きく変わっていた。
詩人ロチェスターは3ヶ月前、国王の大切な宴で卑猥な詩を読み、
国王の怒りを買い幽閉された。
しかし今、国王の恩恵を受け、再び妻と共にロンドンに戻ることになる。
ロンドンでは相変わらず、悪友と酒を酌み交わしていた。
そんな彼の唯一の楽しみは、芝居小屋でお芝居を観ることだった。

ある日ロチェスターは、
観客にブーイングを受ける一人の女優エリザベス・バリーを目にする。
彼は、彼女の隠れた才能に気づき、個人指導を申し出る。
初めのうちはロチェスターを警戒するエリザベスだったが、
彼の熱意に押されていく。いつしか2人は、恋に落ちていた。

そして、いよいよ国王に命じられて、
国の威厳を表現する芝居の脚本と演出を行うことになったロチェスターは
とんでもない作品を書き上げ…そして…



いやーなんど見てもかっこいい。
たまらん。


ロチェスター伯爵は、
素晴らしい才能を持ちながら、
酒と女に溺れ、怠惰に生きている。
人は、彼のことを
「人生を楽しんでいる」と言うが、
彼は
「楽しんでいるふりだけで、この世の中に何も見いだせない」という。
ロチェスター伯爵いわく、
「だから、芝居には何か見出している」

つまり
自分の現実の人生なんて、つまらない…
だけど芝居の世界は自分の理想の世界を作り上げることができる。
だから、現実の人生は酒と女に溺れても、
芝居の世界で真剣に生きればいい…そんな風に生きている。
そこで出会った女優エリザベス・バリーに対し、
真剣に演技指導をするのは、
「一人の観客として感動したいから」

そんな彼だが、そうやって破滅の道を歩んでいく。


現実の自分の人生なんてつまらない…意味がないと
生きていた彼の人生そのものが、最後、「芝居」になる。
現にこの映画だって、そんな「つまらない」はずの彼の人生についての映画。

社会と妥協せず、純粋なまでに、思うがままに生きる姿こそ
下手な芝居よりずっとドラマチックで、芝居になる。
ロチェスター伯爵が、人生をかけて作り上げた極上の芝居だ。

なんかその姿って、若くして世を去った現代のロックスターとかぶる部分がある。
カートコバーンや、ジムモリソンや、ジミヘンドリックスなどなど…
彼らもきっと人生なんて意味がない…現実なんて意味がない…
そう思ったから、せめて音楽の世界では自分がめいっぱい感動できるよう
生きようとしたのかもなぁって。

現実と折り合いをつけて生きる生き方もいいと思うし、
きっと大多数の人間は、そうすると思うんだけど、
中には、現実を否定し、「芝居のように生きる」奴がひとりふたりいても
いいんじゃないか…そんな風に思わされちゃった。

きっと多くの人にその生き方を否定されるだろう。
だから、彼は冒頭のプロローグとエピローグでこう言う
「きっと、私を好きにならないだろう。」と。


とにかくかっこいいぞ。
破滅の美学だす。
男なら見るべし、女なら見て魅了されるべし。
映像もとてもスタイリッシュです。


posted by 107gou at 20:51| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月21日

【書評レビュー】ここ最近読んだ本。〜TKとか、30代女子のライフスタイルとか、アラブとかww〜



というわけで、すっかりまとめてレビューが定番になりましたが、
一気に紹介。
(なんか映画と違って書評はどーにも専門分野がいな感じがして:笑)



●I DESIGN / 石岡瑛子



前にちょっと紹介した、日本を代表するアートディレクター
石岡瑛子さんが、12個の印象的な仕事について、語る本。
12個の仕事というのは、すごくバリエーション豊かで例えば、
ハリウッド映画「ザ・セル」のアートディレクションや、
ビョークの「Cocoon」のPV演出、
マイルスデイヴィスのジャケ写ディレクション、
シルクドゥソレイユの演出、
映画ドラキュラのコスチュームデザイン、
世界的マジシャン、デイヴィッド・カッパーフィールドのショウ
などなど…

仕事のはじまりから、どんな風にクリエイションを作っていったかを
書いていて、クリエイターという仕事についてすごーーーーーーく
勉強になる。

日本にも素晴らしいクリエイターは多いし、本もいっぱい出てるけど、
世界を起点にしている日本人クリエイターの思考はやはり少し違う。
あと自分で何かをやりきるのではなく、コラボレーションをすごく
重要視している点が印象的でした。
かなり勉強になるよ。



●マリーシア /戸塚啓





マルシアじゃありません(寒)
マリーシアという言葉、サッカー好きなら耳にすることもあるでしょう。
ずる賢さ、とか訳されることが多いのですが、どうもニュアンスは違うらしい。
つまり日本人にはない独特の言葉です。

あえて言うなら、
「他人を自分の都合の良いようにうまいこと動かすための駆け引き」
みたいな感じです。

サッカーの話と思うことなかれ、
日々、人と人が関わる仕事にもこのマリーシアは生かされると思うよ。

個人的には、自分はスポーツの時も使うほうでしたね…
ブラジル人気質なのか!?


●オートフィクション/金原ひとみ





たぶんこのブログの読者ならご存知かと思いますが、
編集長は金原ひとみの本がわりと好きです。いや結構好きかもしれん。
というわけでこの本も堪能してしまいました。

オートフィクション=作者の自伝をフィクション的に描く
というなんだか矛盾したジャンルをタイトルに持っていくあたり、
ちょっと確信犯な気がする。

主人公は明らかに、金原ひとみとかぶる部分がある。
でも本当に金原ひとみ自身が自分のことを書いたのか、不明なところもある。

この人の文章は強烈なまでに
「愛」を破滅的に求めることに魅力がある。
なんで、愛するか、殺すかしかできないのか。

そしてどんどん内省的になっていくテンポの良い
暴力的な文章も個人的には好きだ。

なんかね、ハードコアラップっぽいんだよね。
この辺、トラディショナルな文学を好きな人には
受け入れられない部分だと思う。
その辺、同じ小説でもまったく文化の違うものだと
個人的には認識しており、すごくロック的、ヒップホップ的に感じるのだよ。
世代も近いし。
なんか自分も同じテンポ、同じ暴力性を内包しながら生きている気がして、
この切れ味にはいつもインスパイアされる。



●ガール / 奥田英朗



これ、すごーくおもしろかった〜!
たまたま本屋で見かけて、なんとなーく手にとって買ってみた本。

30代、会社社会で働く様々な女子を主人公にした
短編が5つくらい入っている本。

草食男子?な夫を持ち、仕事も収入も夫を超え、
子供がいないながら、仕事で色々ある女や

独身で派手にふるまってきたけど
もうガーリーな自分も年齢的にダメかも…なんて
自身喪失気味な女


離婚してシングルマザーで、仕事の最前線に復帰。
子育てを理由に楽をしたくないとふんばる女

自分が教育担当になった新人がまさかのイケメン。
一回りも年下の新人に胸をときめかすキャリアウーマンの女。

などなど会社生活をしている30代女性なら
きっとこんなことあるある!って思うことであろう
エピソードが満載。

なんだろう、オイラは男だけどめちゃくちゃおもろかった。
ホント、ストーリー展開がうますぎる。
会社社会で働く女性なら、すごーく共感できるのでは?
奥田英朗…この作家を認知してなかったけど(不勉強)
これからもっと読もうと思う。



●罪と音楽 /小室哲哉




逮捕劇に比べて、マスコミではあまり取り上げてもらえなかった
コムロ氏の本。

おもに逮捕時の心境や、全盛期の精神的状態などについても
言及されており、それはそれでよくある告白本っぽいのですが、
結構おもしろかったのが、
彼がどんなことを考えて曲を作っていたか…
今、どんなことに着目しているのか…
その辺もしっかり語られていてこれが結構おもしろい。

例えば
globeのヒット曲「Can't Stop Fall In Love」
今までなら「Fall In Love」ってタイトルでも別にいいんだけど
彼はなぜあえて「Can't Stop」をつけたのか…
その理由はケータイ小説にあったり…

実はコムロ氏はなかなかのクリエイターであり、マーケッターだな〜
って思った。
実に広告クリエイター的思考の持ち主というか。

「わかりやすさ」「曲の伝わるスピード」を時代に合わせて
極限までつきつめていった結果が、あのTKサウンドだし、
すごくその辺、いちクリエイターのはしくれとして
お勉強になりました、素直に。
実はこの人の創造性の秘密って意外と知られていない。
そういう意味で貴重な資料だと思うよ。



●サウジアラビア―変わりゆく石油王国 /保坂 修司





これは再読。
先月、トルコと、あとドバイに立ち寄ったこともあって、
アラブの文化や社会にちょっと興味を持ち、
そういえば2〜3年前にこの本、昔買ってたなぁ〜と読みなおした次第。

アラブ社会というのは非常に閉鎖的に見える。
でも自分には非常に「リアリスティック=現実的」な思考回路に
基づく社会なんだな…って思う。
われわれ恵まれた先進国?にいる人間から見たら、
旧時代的な社会構造も、厳しい戦いに見舞われている彼らからしてみれば
必然なのかもしれない。

それは統治者の統治の観点であったり、経済的な観点であったり、
国際政治的観点からもだ。


あきらかに日本とは違う硬質な文化や価値観。
理解しなくてもいいが、知る必要はあるのではないか…と最近思う。



●アイデアをカタチにする仕事術/吉田 就彦





なんで買ったのか覚えていないが、たぶんR25編集長の藤井さんが
出ていたからだと思う。
21世紀のビジネスには、ビジネスプロデューサーが必要だと。
そのために必要なスキルについて分解し、ケーススタディ的な
実例を取り上げて、説明している。
非常にわかりやすい本。
その点に関しては素敵です。
ただ自分にはもう必要のない本かもしれない。
その辺のスキル分解や思考はすでに通過地点だった。
改めて確認するまでもない内容。

ただ、社会に出たばかりで
「創造的な仕事がしたい」ともがいている若い社会人にとって
いったんそのもがきを因数分解する手助けになる
本だと思う



疲れたー
なんか石岡瑛子さんの本を何度も読み返しまくったので、
今回はこれくらいー。
忙しすぎて、いつもより読書ペースは落ちてましたなぁ。

最近は、いかにもなビジネス本やクリエイター本、自己啓発本より、
もっと自分の感性の滋養味を高めるような本を探して読んでいます。
別に三島由紀夫を読めばって言いたいのではなくて、

ケータイ小説的な、もっとライトな小説的なものから
自分の生きる社会を客観視したりする経験も貴重かなと。

とにかく書籍というのは形を変えても、
コンテンツとしては有効なフォームだと思います。
人と同じものを読んでいても、インスパイアされるものは一緒。
クリエイターならば、自分なりにインスピレーションを彫りださないと。
本を選ぶ行為は、DJが自分なりの選曲を求めてレコードを掘る行為と似てる気がする。

なーんて。

でわー
posted by 107gou at 01:10| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月20日

【映画レビュー】見渡す限り人生 〜イタリア版明るく楽しい高学歴ワーキングプア〜




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さーて、世界各地の映画を見て、
その国を旅しようシリーズ(なんじゃそりゃ)


さっそく昨年のイタリア映画祭でも出品された映画。
なぜだか知らんが日本版には「エロチックコメディー」なんて
書いてある、アホかと…
(はい、いつもの配給担当者、disります)


ストーリーは
超優秀な成績で大学を卒業したが、正社員の職にはなかなか就けない マルタ。
ようやく見つけたのは、怪しい通販会社のコールセンター。
そこは全員が女性ばかりのパートタイマーで、
営業成績が振るわないと解雇されるという厳しい世界。
賢い マルタ は 成績トップになる。
そして「勝ち組」顔をしている上司たちにも認めらるが、
周りに嫉妬されたり、同僚が成績不振で追い詰められていく様を見て、
ついに組合に証言する…そしたら…



うーん、おもしろい!
なかなか掘り出し物の佳作です。

なんかファンタジーみたいな嘘っぽい笑いと
妙にドキュメンタリーみたいなリアリティのバランスが
絶妙すぎる!!!
その辺、さすがイタリアって感じ?


なんかどーしよーもない女ばかりのコールセンターは、
いつも朝礼代わりに、「私たち、仕事、最高〜♪」って
ポップミュージックに合わせて、ダンスと歌を歌って、盛り上がり、
曲が終わると、いきなり仕事がスタートする。
何それ!?っていう違和感が笑える。
このシーンはまず必見ですww


ちょっとマヂメにレビューすると、

主人公のマルタは、母親に
「見渡す限り、あなたの人生」=可能性が無限大
と言われて、社会に出た。

しかし就職難の社会は、
高学歴で大学出ても就職が決まらず…
付いた仕事はブラック企業まがいのコールセンター。
明らかに日本のブラック企業っぽいの。
見た目きらびやかで、
やる気とかモチベーション、キャリアアップをエサに、
悪待遇で働かせ、利益を搾取するスタイルとか(笑)。

無意味にテンションの高い営業マンとか(笑)…
変な表彰制度とか(笑)そして表彰でもらえるものが自社製品(爆)
どこの国も変わらんなと。

でもここからがこの映画の爽やかなところなんですが、
マルタは、そんな中でも
「仲間が楽しい」とか
ちょっと気になる人を見つけたり、
工夫をとりいれたり、
と自分らしさを守りながら、「しょーがないよ」みたいな
スタンスで生きていく。

気がつけば、
ヘッドハンティングされてアメリカへ旅立った恋人や
営業成績命の同僚や、
社長と不倫して幸せになりたい女上司や、
その社長など
みんなどっかに行ってしまって…
結果的にマルタが一番いいじゃんってことになる。
そして最後に流れる歌が「ケセラセラ」。


もちろんマルタだって辛い。
せっかく大学でて、希望に充ち溢れた人生が
開けてると思ったのに…
でも現実は違う。
なら、とりあえず明るく楽しく前向きに生きれば
なんとかなるさ。
そんなイタリア人的気質がすごくあふれているように
ワタクシは感じました。

不景気だ不景気だ、なんて言ってると
ココロまで不景気になる。
不景気だろうが、仕事がなかろうが
人は恋をして、セックスして、おいしいものを食べて、
まぁ何かしら生きる糧を得るための仕事して、毎日を過ごす。
それに生きがいを得られれば、いいじゃないか。
って。

うーんイタリア人ってやっぱすごい!
フランス人や日本人にはこの発想なさそう…

結構、軽く見れて、あっというまに見れました。
イタリアらしく(?)お色気シーンもうまい使い方してる。
主演の女優さんがなんかカワイイ(出た!)
やっぱイタリアっていいなぁ〜
編集長は色んな国行ったけど、
イタリア(それもローマ)はすごーく自然体でいられた街。
きっとイタリア人のポジティブさなんでしょうかね。
posted by 107gou at 01:31| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月16日

【映画レビュー】ドラキュラ 〜破滅の恋はいつだってロマンチック〜

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さて、古い映画を見ようシリーズ。
今回はまた一風変わった切り口で選びました。
巨匠フランシス・フォード・コッポラが1992年に発表した映画。

まぁきっかけは、最近読んでいる石岡瑛子さんの本から。
彼女がコスチュームデザイナーで参加し、アカデミー賞をとったのです。
なら映画も見てみようという、意外にまじめな勉強心でございます。


というのはともかく
あのドラキュラを本格的にモダンに映画化した作品。
主演のドラキュラ役にゲイリーオールドマン。
ドラキュラの運命の恋人役にウィノナ・ライダー
そしてアンソニー・ホプキンズやキアヌ・リーブスなど
やたら豪華ですね。(アメリカの好景気って感じぃー)



ストーリーは

ドラキュラ伯爵はルーマニアトランシルバニア城の城主だった。イスラム勢力との戦に行ったが、そこで戦死したという間違った噂を真に受けた最愛の妻である妃エリザベータは身を投げ自殺。帰ってきたドラキュラ伯爵は悲しみの最中で、司祭から自殺した霊魂は神に救われないという言葉を聴き絶望する。絶望の末、ドラキュラ伯爵は怒り極まって神に背き、神への復讐を誓う。その後、血を糧に400年以上生きながらえ、王妃と瓜二つのミナと出会う。婚約者のミナを奪われたジョナサンは、形而上学者のヴァン・ヘルシング、ジャック、クィンシー、アーサーと共にドラキュラに立ち向かう。



そもそもこの映画を撮るに当たり、
コッポラ監督は、
「理解不能なものを見たときの反応」
というのを意識したそうです。


たしかにこの映画は抽象的な表現が多い。
一瞬、理解不能になる。

その時に、
「意味わかんなーい」と言ってしまうか
「なんか不思議だけど気になる」と感受性を研ぎ澄ますかはその人次第だと思う。
そういう意味で興味深いなと。
ハリウッドのメジャー映画でここまでアバンギャルドに攻めたのはなかなかだと
思う。


とにかく、「ダーク美しい世界」です。
ドラキュラ自体が、ゴシック&ロマンチックじゃないですか。
とにかくかっこいい。


で、この映画レビューを見ている人なら気がついたかもしれませんが、
編集長、実はヴァンパイアとかドラキュラ系の映画が好きです。

そのうちヴァンパイア&ドラキュラ映画の傑作ベスト10を作ろうかと
思うくらい、わりと見ています。

なんでだろ、やっぱり多くのヴァンパイア映画で描かれている
ヴァンパイアは、永遠の若さと美しさを得る代わりに
血を求めて、乾きに苦しむというなんだかロックスター的なんですよね。

破滅の美というか。

その辺にすごく惹かれる。

この映画はその辺、ドラキュラの新境地を描いたのが素晴らしい。
ゲイリーオールドマン演じるドラキュラは、
ただ血を求める怪物としではなく、
「愛に生きた一人の人間」として描いたところが素敵すぎる。

なぜドラキュラは血を飲むようになり、神に背いたのか、
そんなストーリーがすごくせつないのだよ。

そしてラストの美しさは鳥肌モン。
自分も最期はこのようになったら、最高だな…って思うくらい。


とにかくダークで摩訶不思議。
でも、なんだか美しい。耽美的。

この世界観にハマれるか、否かで、
この映画の評価は分かれる。
でもそれはコッポラ監督の意図したところなのだろうなって思う。


あ、あとコスチュームを担当した石岡瑛子さんなんですが、
この映画のコスチュームも強烈です。

ドラキュラ伯爵の血のように赤いローブ
フワっと浮かぶドレス
エリマキトカゲのようなルーシーのウェデイングドレス。
などなど
やばい美しさです。必見!


で、最後に。
最近はあまり活躍していないウィノナ・ライダー。
やっぱかわいいい!”!!

90年代に生きた人間としては、外せない女優。
あの独特の美しさを持っている女優はあんまり見ないなぁ。

あとね、キアヌリーブスがまだ演技が下手なのがウケる。
セリフが棒読みっぽくて(笑)。
その点、比べるとウィノナの自然な演技にびっくりする。
結構、比べると演技力ってこんなに変わるんだってわかるよ、
マニアックー。

ウィノナ永久保存版ということでww



posted by 107gou at 02:45| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】パイレーツロック 〜全ての音楽を愛する人に見てほしい〜

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さて、この映画。
10代にロックに目覚めた人間としては
見るっきゃないでしょ的な。

実際にあったストーリーがもとみたいですね。


そのストーリーとは
1966年、イギリス。皆が聴きたいのはポピュラー・ミュージック。
でも、BBCラジオが流すのは1日45分だけ。
そんな中、海の上から24時間ロックをかける
ゴキゲンな海賊ラジオ局が現れた!
舞台はそんな海賊ラジオ局の船の上。」
高校を退学になった18歳の若者カールが、
更生を望む母親の差し金でこの船に送り込まれる。
ところが、そこは型破りな8人のDJたちと乗組員たちが
大好きなレコードに囲まれ、自由を謳歌する楽園だった。




もうね、最高〜!スカーっと爽快な感じがした。
久し振りに、すがすがしい気持ちになった。


海賊ラジオ局のDJ達は決してかっこよくない。
たぶん普通の社会にいたら、絶対にモテなさそうな連中ばかり。
というか社会人としても成立しない(笑)。

でも自分の大好きなロックを放送しつづける限り、
全英中のスターになり、女の子からもキャーキャー言われる。
好きなものに夢中になる生き方ってこんなに魅力的なのかって思った。

なんか演出がすごく上手で、
ありえない展開やストーリーもわざとらしくない。
やっぱり主演のラジオDJに、フィリップシーモアホフマンという
渋いところをキャスティングしたのがビシビシきいている。
なんかジャックブラックとかキャスティングしたら、
単にドタバタしたロックンロールな軽い感じになりそうだけど、
彼はやっぱり、哀愁みたいのも漂わせてる。

ロックって激しくて、派手だけど、
その裏、実はすごくコンプレックスや
自己嫌悪や、あ〜もうやだーみたいな後ろ向きな感情も
裏腹にある。哀愁が漂うんですよ。

それをうまいことついてきたなぁと。
ほっんとに演技うまいよね、この人。


個人的には、チャラい伝説のDJ役に配役された
リズ・エヴァンスがツボでした。
イギリス映画には欠かせない、名プレイヤーです。


いやーホント、気持ちいい映画。
彼らのドタバタを見ているうちに
なんだか泣けてくるし、
なんだか笑っちゃうし、
なんだか楽しくなる。

この「なんだか」っていうのが大事で、
自然に心や体が動かされてしまう。

これがロックなんだよ。



posted by 107gou at 02:27| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月13日

【映画レビュー】きみがぼくを見つけた日 〜点と線〜


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さーて、ラブストーリーなのを見てみました。
だって、あの「きみに読む物語」のレイチェル・マクアダムスだもん。
ピュアなラブストーリーを演じさせたら、ピカイチです。
ちょっとクラシカルな女優の雰囲気漂うのがいいんですかね…

そんな全米ベストセラーの小説をブラピが製作に参加して
映画化(出演はしてないよん)


ストーリーは、
雪の日に母親が運転するワゴン車に乗っていた6歳のヘンリーは、
スリップ事故の衝撃を受けたとき自分に何が起こったのか理解できなかった。
車外に立ちつくす幼いヘンリーの目の前に1人の青年が現れ、
いずれ理解できるときが来るだろうと告げ消えていった。
そう、ヘンリーは本人の意思と関係なくタイムトラベルしてしまう
病気?なのだ。目の前の青年は未来のヘンリーなのだ。

そんなヘンリーがオトナになったある日、
美術を専攻するクレアは図書館へ資料を探しにやって来た。
その図書館で働くヘンリーを見つけたクレアは彼にとても親しげに話しかける。
クレアにとってヘンリーは運命の人だった。
しかしヘンリーはクレアに会った記憶がない。
その夜クレアはヘンリーを食事に誘い、
6歳のときから彼を知っていたことを告げる。
クレアはいつヘンリーに出会ったのかを、日記に刻銘に記していた。
自分の特殊な能力を知っていたヘンリーは、
自分の未来と彼女の過去が、
そしてお互いの家族の運命が複雑に絡みあっていることに気がつく。
クレアは自らの愛で、必死に人生を築こうと努力するのだが…。




うーん、タイムトラベルって言うから、
結構突拍子もないSFだと思ってみると肩透かし(嬉しい肩透かしね)
テーマは時空でもなんでもなくて、
むしろ普通の恋愛。

普通の人間って、過去から未来へ一本のまっすぐな時間軸という線で
生きている。
逆行することも、早送りすることもできない。
毎日、同じリズムで時間が立っていく中で、
生きて、恋愛して、悩んで、喜んで、一生を終えていく。
クレアもその普通の人。

しかしヘンリーは時間という軸をバシバシ飛び越える。
ある意味、人生という線がない。
過去や未来などのタイムトラベルしてしまった「点」だらけが
つなぎあわさって、彼の人生という「線」になっている。

ヘンリーの「点」と
クレアの「線」。

そこが交差するところが、彼らの「恋愛」の地点。
普通のカップルは、出会って、一緒になって、夫婦になったりしたら
同じ「線」を行く。
同じようにトシをとるし。
同じようにまっすぐ人生を歩く。

でも彼らは人生の「点」でしか恋愛生活をおくれない。
だから、その人生という「線」の中における一瞬という「点」への
大切さや喜びをすごく感じ、その出会いや恋愛をものすごく
一生懸命に守ろうとする。
その姿が美しすぎるのですよ。

よく考えれば、人間の一生という「線」も、
一瞬一瞬の積み重ねという「点」の集合体。
でも、「線」で考えると、「点」をついついないがしろにしがち。
でも、今という一瞬を本当に大切にしていけば、それが永遠になる。
恋愛だけじゃない。クレアはきっとそれがわかっていたから、
「線」の中で、「点」でしかできない恋愛に人生をかけられたんだと思う。

タイムトラベラーとの恋愛と言う切り口を通して、
「人生と、その一瞬一瞬の大切さ」を描いたドラマだと思う。

でもこの映画はそんなに難しく描かず、
時に泣けて、時にクスっと笑えて、時にロマンチックに
うまいバランスで成り立っている。
まぁ小説がいいから、脚本も良いのでしょう。

恵まれた恋愛より、ずっとロマンチックなラブストーリーです。

とりあえずエリックバナとレイチェル・マクアダムスはナイスカップルですね。
脇役も含めて、キャスティングが非常にバランスがいい。
レイチェル・マクアダムスは本当にキュートですね(出た)

個人的にはベッドが出てくる時に
腰のタトゥーに悶えました(笑)。
どーでもいいね。




posted by 107gou at 01:57| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月09日

【クリエイティ部】オンリーワンという美学

色々とご縁のある(?)雑誌「GLAMOLOUS」の表紙のコピー。
ささりました。

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オンリーワンという美学。
ビッグトレンドがない今こそ”存在感のある女になりたい”


すばらしいじゃないですか。
(中身のコンテンツは、若干、不安がよぎりますが…笑)


最近、オンリーワンである方がすごい、賛否両論を巻き起こしながら
時代を切り開いています。


ものすごい称賛と、同じくらいの批判にさらされながら、
「自分の道は自分で切り開く」と突き進み存在感を発揮し続ける人たち。

思いつくだけでも、
イチロー、ホリエモン、沢尻エリカ、本田圭介、中田英寿、
藤原ヒロシ、赤西仁、小沢一郎 etc.
まだまだたくさん。
(好きか嫌いかは別として、すごいと思うよ、この人たち)

「ナンバーワンよりオンリーワン」なんて歌があって、
「別に無理しなくていいんだ」みたいな風潮もありましたが、
オイラは「オンリーワンになる覚悟なんてあるのかよ」
って思っていました。そんな簡単なことじゃねーよみたいな。


何が正しいか、なんて価値観も崩壊しつつある時代に、
結局、信じることができるのは自分だし、
「自分を貫く」ことをしようと思えば、
色んなところから批判の嵐を食らうことは歴然。

特に日本社会はそれがひどいから。

日本社会のモノサシで見たら
「最低、最悪、ダメ」というレッテルも
はたして、そのモノサシ自体が正しいんだっけ?とか
「それでも俺は俺だから」って言える強さがなければ
「オンリーワン」なんてなれっこない。


常識も疑えない人間に、壁をブレイクすることなんて
できないと思いますね。

自分もある時から、
それが正しいか・正しくないかというモノサシではなく、
自分の心に正直か、否かというモノサシで考えるようになりました。

正しい・正しくないなんて他人が決めたモノサシで生きるのやめて、
「自分の人生なんだから、自分で決める」と決めたのです。
そういう美学を持てる人間こそ、壁を壊せる。

子供のころから、聖徳太子の
「和をもって貴しとす」という言葉が嫌いでした。
こんなことを学校で教えるなんて、
なんてくだらない教育なんだって本気で思ってた
大切なのは「和」じゃなくて「本質」だと思った。
(嫌な小学生だな)


GLAMALOURのコピーにもある
「ビッグトレンドがない時代」

もはや「当たり前」「みんなそうだから」は通用しない。
「みんなそうだから」を信じて、日本という国まるごと
沈みかけているのに、まだ「みんな同じ」で動くのか。
「和」なのか?

食糧や水が足りなくなり、生活が維持できなくなれば
日本もへったくれもない。
本当に食糧が限られて、誰かが生き、誰かが死ぬなんて
時代になれば、俺は躊躇せずに「和」なんて考えないで殺すし、
サヴァイバルすることを考えるだろう。

極端な例かもしれないけど、
現実のビジネス社会だってそうだ。
日本の市場が縮小している中で、
仕事のある人ない人、金が入る人そうじゃない人と
二分化されていく。
なのに「和」を貴しとして、みんなと一緒に「貧困」に
なる気はない。

切り捨てる奪う殺すして生き延びるよ。
共に闘える人間だけ助けて、あとは殺すよ。



日々仕事をしていく中で、
仕事の目標に
「クライアント様に勝ち貢献したい」とか
「世の中をうんぬんかんぬん」とか
普通に言う人がいる。

いや素晴らしいことなんですが、オイラは嘘は言えない。
自分の目標は「世界一のクリエイターになること」
そのための手段として、仕事があり、クライアントがいて、
会社があって、パートナー達がいる…

そのために、価値をお返しするのは手段であって目的ではない。
上り詰めるために、目の前の仕事に価値を提供するのは
当たり前のプロフェッショナルの仕事だ。目的でもなんでもない。
ミスや失敗だってするし、いい仕事もする。
でも、全て通過点。

批判とかだけしている人間に、オンリーワンはない。
受身だけで生きている人間に、オンリーワンはない。
みんなから好かれ、批判されない人間はきっと、オンリーワンじゃない。
自分の生き方に責任が持てない人間に、オンリーワンはない。


この記事を見て、
「そうだそうだ」って思う人もいれば
「何を言ってんだ、こいつは」って人もいるだろう。
その時点で、ある意味、俺はオンリーワンってことだ。
俺と価値観の違う人間がいるってことは、
俺がオンリーワンであるってことだから。


と、ちょいと熱くなりましたが、
最近、日々戦いなので、思ったことを書きました…

絶対に折れないでがんばろう。
でわー。
posted by 107gou at 02:31| クアラルンプール ☁| Comment(1) | TrackBack(0) | クリエイティ部(ちょっとクリエイティブなオハナシ) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月08日

【1日1%メモ】低予算でも最高のクリエイティブを出すために…


はい、今話題のダンカン・ジョーンズ監督の言葉です。
あのデヴィッド・ボウイの息子さんです。

制限があるからこそ、完全にコントロールできる環境を整えることが、野心的なことを実現する一番の条件だと思います。



だそうですー。なるほどー。
すごいわかる。
昨年の仕事で、すごく低予算・短納期で、
仕方ないので、
自分たちで映像を撮り、
自分たちで出演し、
自分たちでコピーやデザインをつくり、
自分たちでシステムや仕組みを組んだ
仕事が一番、クリエイティブだった。
というか、見渡せる分、100%ビジョンを実現できた。


ちなみにダンカン・ジョーンズ監督は
ロケをあきらめて、完璧に自分たちでコントロールできる
スタジオのセットを組んだそうです。

ついでに彼はいいことを結構言っています。

インディペンデントの環境で撮影をする場合は、自分に何ができるのかをしっかりと把握し、それを自分たちの強みと捉えて、企画を作ることが大事だと思います。僕らはまず、この作品を作るにあたってリストを作っていきました。どんなことをやり遂げたいか。どんなことが物理的に可能なのか。どんな俳優が好きで、どの俳優ならアプローチが可能なのか。撮影場所に関しては、自然光の変化に左右される心配をしたくなかったので、ロケーション撮影ではなく、もともと良い関係にあったシェパートン・スタジオにセットを組んで撮ることにしました



低予算のインディペンデントだから出きることをやるってことですね。

自分の企画のファイナンスを得るポジションに立つために、自分の企画ではないものを何本かやる必要があるかもしれない。個人的なプロジェクトと、個人的な自由を得るためのプロジェクトを、両立していくことになるんじゃないかな。


だそうです。なんだか広告業界とかのクリエイターの葛藤を
すごくわかっている方な気がしました…
posted by 107gou at 01:26| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 1日1%メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年04月01日

【1日1%メモ】Sputnik行動理論〜とりあえずチケット買え、的な…〜

昔書いていたブログでも書いたんですが、
あえてここに備忘録的にのっけます。

Sputnik編集長で、クリエイターとして知る人ぞ知る
野村訓市氏のインタビュー。

みんなDIY、Do It Youself、ってよく言ってたんですけど、
日本でいうDIYっていうよりは、もっと地に足の着いたDIYをやっていて。
 自分が何が出来るのかなって・・。
何の経験もないし、興味あるものは多いけど絞り切れなくて。
俺には出来ないってことが多くて。本作るって言って、
飛行機のチケット買っちゃったし、やるしかないからやって・・。
ちっちゃいとこから始めて、終わってみたら結局、一応形になったから、
DIYっていうのはこういうものかなぁって。
 日本にいると、どうしても知識武装してしまうっていうか、
興味持った人のインタビュー読んだり、勧めた本読んだりしていくうちに、
自分がすごい力不足だって痛感するんですよ。
 でも、やりたいと思ったときに、人におだてられたりしたら、
結構出来ちまうもんなんじゃないかと。
で、作品さえ出来れば、ある程度みんな評価してくれるわけですよ。
面白い、面白くないにしろ、よくやった、出来たじゃないかって。
そうすると、勉強すれば、次作るモノっていうのは、もっとよくなるから、
みんなそんな感じで始まると思うんですよ。
 こうやって僕も出来たから、みんなにやれっていうと、
お前は、旅行してて行動力があったし、
英語がしゃべれるから出来るんだよってふうに、言われるわけですよ。
だけど、そんなことは無いはずで。やる前は、ただのプーだし。
 もちろん、他の人が同じように、
本が出来るかっていうのは、わかんないですけど。
音楽でやった方が100倍通じる人もいるし。
それをなんとか探して行かなきゃいけないんですよ。
ポジティブに考えていけば、いいんではないかなと。



情報武装してしまう…うーんわかる、自分がまさにそう。
25歳の時にこれを読んで、迷わないようにがんばってきたけど。
迷ったり悩んだりする人が回りにも多いからこそ、
読んでほしい。

元リンク
posted by 107gou at 01:47| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 1日1%メモ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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