2010年08月31日

【映画レビュー】タイタンの戦い 〜実写版、聖闘士聖矢。〜



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さて、また妙なものを見てしまいました。
タイタンの戦い。
実はリメイクだったのねー。


ターミネーターやアバターといい、
一時期のシュワルツネェッガーばりにマッチョかつ奇妙な作品に
出まくってるサム・ワーシントン主演。


ストーリーは

神とは、人間を守ってくれる存在ではなかったのか?
あろうことか、ペルセウスは、愛する家族を神に殺される―。
時は古代ギリシャ世界。神の王であるゼウスを頂点に、
神々が君臨していた時代。
ゼウスは人間を創り、彼らからの崇拝と愛を糧に不老不死を保っていた。
しかし、傲慢で自分の欲望を満たすためには何でもありの神々に、
人間は反旗を翻すようになっていった。
神と人間の争いは日常と化し、
漁師を営むペルセウスの家族はそれに巻き込まれ、
冥界の神ハデスに船ごと沈められたのだ。

オリンポスの神殿では、人間と和解しようと主張する12神と、
それを拒むゼウスが対立していた。
そこへハデスが現れ、人間を懲らしめる時が来たと進言、
その役を任せてくれと申し出る。
弟のゼウスに冥界へと追いやられたことを恨むハデスには、
密かな企みがあったのだが、怒りで我を失ったゼウスは、
ハデスの提案に乗ってしまう。
かねてより神々を侮辱していたアルゴス国の国王と王妃の前に
出現したハデスは、10日後の日蝕の日に海の魔物にして、
無限大の大きさを誇るクラーケンを放ち、都を滅ぼすと宣言する。
ただし、王女アンドロメダを生け贄に差し出せば、破滅は逃れられると―。

神々と互角に戦える男は、ひとりしかいない。神の血を引くペルセウスだ。
ペルセウスは、家族の仇を討つために立ち上がる。

あくまで人間として。世界の存亡をかけた戦いの行方は―?


監督もその影響を隠してないですが、
おもいっきり、聖闘士聖矢でしょー(笑)。
神々が鎧(クロス?)着てたり、あの神殿の感じとか、
フィールドも妙に聖闘士聖矢の世界観に似ている。
仲間が己を犠牲にしながら、主人公を最後の敵との戦いに
進めるところとかも(笑)


個人的には、300(スリーハンドレッド)のような
ハードコアかつバイオレンス感あるのを期待してたのですが、
意外とファンタジー感溢れる内容でした。


なんかサソリやら、獣王やら、クラーケンやら、変なコウモリ悪魔やら、
目の見えない魔女やら、メデューサやら
いっぱい出てくるんですが、いまいち敵キャラの破壊力に欠けるなぁと。

でもまぁメデューサはなかなかエロティックで良かったです。
ついついグロテスクな怪物が多いこの手の映画において、
映画的にメデューサのような女怪物は、お色気感出せる
おいしいポイントなので(違うか…笑)
もうちょっとメデューサのセリフとかある内容にしたかったなぁ。


結構、つっこみどころ満載で、怪物クラーケンの生贄にされそうになる姫が
いるんですが、こりゃ確実に姫を助けて、結ばれるんだろうという
オチを想定してたら、旅の途中で、ずっと自分を守護してくれている
女神的な人といい感じになったり、
神様は神様で
「人間に恐怖を!」とか言いながら自分の決断に迷うゼウスだったり、
ほとんどセリフのない他の神様とか、完全売れない俳優が
脇役で立ってるだけって感じがして妙に人間臭い(笑)。


とか言いながら、キャストは何げに豪華すぎで、
大神ゼウス役にリーアムニーソン、
地底の神ハデス役は、レイフ・ファインズ、
ペルセウスの父にはピート・ポルストウェイトなど
その他、要所要所に渋い名優を配置している。

ハデス役のレイフ・ファインズがかなりウケる。
レイフ・ファインズと言えば、あのウルウルの目ですが、
悪役になると、あの眼力をフル活用して、
神秘的な悪の神役をエンジョイ(笑)。
中途半端に軽いリーアムニーソンのゼウスといい
ってか、なんで君たちこんな映画出てんの…


まぁ普通に楽しんで見れますが、
映画好きだったら、ツッコミまくって見るのもまた一興。
ただ、やるならもっと300くらい、本気で世界観作りこんでほしかったなぁ。


それにしてもサム・ワーシントン。
完全にハリウッドのメガ作品要員ですね。
それにしてはなんだか顔とか地味な気がするんですけどね。
いかにも陸軍とかにいそうな面構えを活かして、
シュワちゃんみたいな「不器用なマッチョ」みたいな
コメディとか見てみたい気もする。


ペガサスも出てくるよ



posted by 107gou at 17:28| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月30日

【映画レビュー】第9地区 〜エイリアンのクリストファー君〜


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さて、やたらめったら評判のいいこの作品。
もう見たくて見たくて仕方なかったー。


南アフリカの新人監督と、「ロード・オブ・ザ・リング」「キングコング」の
ピータージャクソン製作で作られた一作。
もはや怪作です。


ストーリーは、

28年前、突如現れた巨大な宇宙船。
あるものはエイリアンによる侵略を恐れ、
あるものは技術の革新的な発展がもたらされると期待したが、
宇宙船はヨハネスブルグ上空に浮かんだまま、動こうとしない。
しびれを切らした南アフリカ政府は偵察隊を派遣。
船内で彼らを待ち受けていたのは、弱り果てたエイリアンの群れだった。
彼らは故障した宇宙船に乗った難民に過ぎなかったのだ。

それから28年後、難民として生活するエイリアンと
人間が暮らす共同居住区“第9地区”はスラムと化していた。
超国家機関MNUはエイリアンの強制移住を決定し、
ヴィカスという男を現場責任者に指名する。
彼は立ち退きの通達をして回るうち、
知らずに人類とエイリアンの歴史を変える
大事件の引き金を引いてしまう―。



もうね、うけるし、おもしろい!!!
やたらめったら、おもしろい、というのが感想。

よくあちこちでは
これは南アフリカ時代のアパルトヘイトを象徴していて、

エイリアン=黒人
第9地区=第6地区(当時、黒人が隔離されていたエリア)
知的なエイリアン、クリストファー
=マンデラ大統領

みたいな構図で、アパルトヘイトを皮肉っているという
映画だという感想が目立ちますが、
個人的には、今更そんな映画を描くだろうか!?という感想。

南アフリカワールドカップも盛り上がり、黒人大統領が
統治する南アフリカ。
白人の監督が、わざわざそんな20年も前のことを
こんな遠回りに皮肉るだろうか?

むしろ、アパルトヘイト時代のことをエイリアンに例えた
このお話は、「人間の定義って何よー」っていうもっと根源的な
問いかけな気がする。

野蛮で、平気で人を切り捨てる人間と、
知的で、義理がたいエイリアン、クリストファー。

隔離地域で、ネコ缶が好物のアホなエイリアンとバカにしているが、
人間だって、社会からつまはじきにされたら
行くところなくて、こういうゲットーに隠れ、ネコ缶を漁るようになるだろう。
結局、エイリアンも人間も大した差がない。

結局、人間らしさなんて、表面じゃ測れない。

エイリアンが、エビにしか見えない外見だからこそ
余計、そこが強調される。



それはともかく、なかなかおもしろくて、
隔離地区にいるエイリアンってどんな凶暴な化け物なんだろう
と思ったら、見た目とは裏腹に結構普通で
見た目以外はほとんど人間と変わらない(笑)。
妙に人間くさいこのエイリアン像を作り出したことが
この映画の最大のキモ。なんだか好きになるのだ。
この辺、アバターの異星人ナビに通じるものがある。

エイリアンなのに、普通の家に住んで、
人間と物々交換して、普通にメシ食って、
暴動おこしたり、立ち退きで文句言ったり、
なぜかクリストファーとか地球人ネームがあったり(笑)。

とにかくシュール感バリバリで、
「人間とは?」というテーマを重くなく、
エンターテインメント性豊かに見せてくれる。

アクションも結構迫力あって、
低予算でよくここまで作りこんだなぁと感心。


チープだし、B級なんだけど、
こういうシュールさには、これくらいのショボさがバランスがいい。
逆にハリウッド級の予算バリバリかけたら、超かっこ悪いと思う。

主人公のデュカスを演じるのは、なんとプロの俳優じゃなくて、
同作品のプロデューサー!!!
本当にプロデューサー!?って思うくらいハマってます。

おもしろいのがデュカスがジャンクフード好きのどーしよーもない
白人として描かれているのに、だんだん変化していく。
その変化なんかも人間描写として、悪くない。

個人的にラストで、デュカスの妻が
「玄関に誰かが落ちてたの…」というシーン
(詳しくは見てください)
が最高にロマンティックだな。これでこの映画は〆った!

うん、クローバーフィールド以来の
興奮して見れた映画!!!
間違いないです。



宣伝も良かったよねー。

posted by 107gou at 14:28| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(1) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月28日

【書評レビュー】神待ち少女 〜援助交際を超えて、もはやゲットーライフ〜


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さて、どこで知ったのか覚えてないけど、
amazonでなぜか予約していました(笑)。
ほんと、こういうのよくないですね、amazonの思うつぼというか(笑)。
こういう若者事情とかわかるリアルなノンフィクションとか、小説とか
わりとチェックしてるからうっかり押しちゃったのかもしれない。

それはともかく、この本。
うっかり買ったわりには、なかなかの力作でした。

週刊プレイボーイ誌で活躍するライターが、
「神待ち」という言葉を知り、それに興味を持って、
実際に多くの「神待ち」をしている少女達を取材して
まとめあげたノンフィクションです。

「神待ち」って何よ?って話だと思うのですが、

家出やその他の理由で住居が定まっていない少女たちが、
インターネットの家出サイトやプロフィールサイトを使い、寝泊まりできる場所や食事を提供してくれる男
を探すこと。その泊めてくれる男を「神」と呼ぶ。
その際に見返りとして肉体関係を求めるような男は「神」と呼ばれない。
つまり、彼女たちは何の下心もなく“無償で”
住居や食事を提供してくれる男を求める。


なんだか不思議な感じではありますが、
実際に「神」になる男もいるらしいんですよ。

この本は、その「神待ち」をしている少女数名に取材し、
その話だけを拾うのではなく、
ニートで漫画喫茶にいる男、その他実際に「神」にも取材し、
その不思議な関係性が成り立つ世界の根源に
「人とのつながりの希薄さ」のようなものをあげている。

一見、ある種の援助交際?と思われそうだが、
金はほしいが風俗では働きたくないから登場した「援コー」と違い、
「生きるため、食うため、寝るため」に出会いサイトで「神待ち」をする。
その違いも書いている。

もちろん性的な下心もあるとは思うのですが、
「神」もまた言葉を恐れずに言うなら
社会の底辺を歩く人達なのだ。

この日本で、ロクにメシも食えない、風呂も入れない。
布団で寝れない少女と、それを泊める「神」がいる。

これを、「終わってる日本…」と受け止めるか
「新しい若者の価値観」ととらえるかは人それぞれだし、
編集長自身は、どちらでもない気がするのですが、
今の日本で生まれるべくして、生まれた現象なんだろうなと思っています。

今の日本は一億中流社会じゃない。
「普通の家庭」だって存在しないし、みんな同じように生きれない社会です。
それが異常かというと、オイラはすごく普通なんだと思う。

だって、海外を見てみればいい。
中国やアメリカ、ヨーロッパだって、
豊かな人もいれば、その日の食うものに困る人もいる。
先進国って言ったって、生活レベルやインフラ整備の平均値の違いだけで、
底辺は変わらない。

しかし日本は今までそういう面が、あまり見えない国だった気がします。
きっと、高度経済成長の中で、見せなかったのかもしれないし、
みんな見たくなかったのかもしれない。
でももはやそれすら不可能で、格差によって
中流社会はズタズタに引きちぎられている。

その結果、こういう現象が起きても不思議じゃないと。


非常によく取材されていて、
少女たちの会話がリアルに描かれていて読みやすいです。
なんだか映画的です。

最後のほうのまとめ方は、ちょっと正義的すぎというか
熱すぎな気もしましたが、途中までのストーリーは
かなりリアルです。

今日、今この瞬間も一晩の寝床を求めて、「神待ち」している子が
いるんだね…



家があるって幸せなのね。
posted by 107gou at 22:21| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月25日

【映画レビュー】ディセント 〜一番怖いのは、人間の心の闇〜

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さーて、こちらでもレビューしたドゥームズデイを見て以来、
最近、マークしている英国のニール・マーシャル監督。
(ドゥームズデイのレビューはコチラ


そのニール・マーシャル監督の名声を世界に広め、映画賞も
もたらした一作です。


ストーリーは、
サラは、最愛の夫ポールと娘のジェシカと3人でドライブ途中、
トラックとの衝突により無残にも彼女だけが生き残り、
娘と夫は帰らぬ人となり、深い悲しみで喪失の日々を送っていた。

事故から1年後、そんなサラを元気付けようと、
ベスを初めとした友人ジュノ、レベッカ、サム、ホリーの5人が
彼女をアメリカのロッジに誘い
冒険好きの彼女達は、ガイドブックに載っている洞窟を探検しようと、
重装備でその洞窟探検に挑むことにした。
地上に開いた穴から、ロープによって地下深くにある洞窟へと
足を一歩踏みしめる。
洞窟への入り口は広大な空間によって、占められていたが、
そこから足を進めるには体ひとつがやっと
通り抜けられるほどの狭さの道を行くしかなかった。

そして、その狭い道は、無理に通り抜けようとした為に、
落石によって崩れてしまったのだ。
もう、後ろには引き返せない!
彼女達が生きて生還するには、別の出口を探すしかないのだ。
そして、ガイドブックに載っていると思われたこの洞窟は、
ジュノが冒険心から嘘をついたもので、名もない未知の洞窟であったのだ。
そして、彼女達6人しかいないはずのこの洞窟で、
別の誰かの気配を感じ取る。
はたして、6人はこの洞窟から生きて生還できるのであろうか?!


またまた、編集長のいう「良い映画の条件は、人間描写がキモ」が発動。
この映画も、単に洞窟に入っていって、迷って、おっかないバケモノやらの
体験をする…
という映画ではない。

人間の心の闇や、偽善、裏切り、友情、愚かさを
究極の状況で描いている。

うーんその話を書きたい!が、ネタバレになってしまうので、
書けないっ!

ドゥームズデイが、ネタ満載のコッテリ系だったので
こちらもそうかなぁ〜なんて思ったら、
意外にもドラマ感あるストーリーで、
このニールマーシャルという人は実はかなり器用で、
持ちネタの引出し多いんじゃねぇかって、気がした。

なんか随所随所に、びくっとさせる、こざかしい演出が多いのが
いらだつが、無意味に激しい演出はそんな多くない。
まぁ十分、スプラッターですが。

ホラーとしては、意外と激しくないんじゃないかって気がする。
(というか、SAWシリーズ以来、ホラー映画で
人が耐えられる刺激=エグさ/グロさ/激しさのハードルは
だいぶ、あがってしまったと思う)

どちらかというと、その洞窟での恐ろしい体験を通じて
えぐりだされる人間の闇の部分がずっと恐ろしい。
ラストとか、
「えええええ!?そうしちゃいますか!」
って思ったし。
主人公サラが、途中から人格が変わったようになる。
それがかなり見どころ。
この手の映画って、
「みんなどーしよーもない奴だけど、主人公だけは
常に正しい」みたいな描かれ方をすること多いけど、
この映画において、サラの変化は
「人間はみんなこうなる」という監督からのメッセージなのかなぁ。
相当、人間を皮肉ってる。

あとせっかくなので以下ネタバレありで、
文字色を真っ黒にしてかくして、書いておきます
(マウスをドラッグして見てね)

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結局、どいつもこいつも、
究極の状況になると身勝手な動きをする。
友情とか言いながら、はぐれたサラを置いて
「早く洞窟から出よう」なんて言い出したり、
死にかけて瀕死の仲間が「置いていかないで」
っていうのに、生きたまま見殺しにしたり
(ならば最初から、ひと思いに殺してあげなよって)

普通の暮らしでは、いい仲間は、究極の状況でサラや仲間を裏切り、
実は裏切りや自分勝手だったジュノが
「サラを探さないと」と動くのが皮肉極まりない。

でも、別の場所で、サラはジュノの裏切りを知ってしまう。

映画のタイトルのDesentという単語には
「急降下」という意味といっしょに
「突然の急襲」という意味もあるそうです。

これは、サラたちが、モンスターに襲われるという意味に
捕えられますが、誰かが指摘してたのですが、
モンスターからして見れば、「冒険」なんて称して
洞窟に侵入してきたサラ達こそ、「急襲者」なはず。
当然、自分たちの生活を守るために襲うだろうし。

よく考えれば、同じシチュエーションはドゥームズデイでもあった。
ウイルスが蔓延してるなんて言われて、閉鎖隔離され
見捨てられたスコットランドの地に、
「壁の外でもウイルスが蔓延したから、ワクチンを探す」
なんて理由で外から侵入してくる。

これって英国人ならではの皮肉なんでしょうかね?
「28日後」もそうですが、英国人監督は皮肉がお好きですね。


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いやーでもなかなかおもしろかったぞ、
「トレインスポッティング」のダニーボイルや、
マイケル・ウインターボトム、ガイリッチー以来の
有望な英国人監督登場ですね。
わりと英国人監督の作品好きとしてはうれしい限りです。

ニール・マーシャル監督の
デビュー作「ドッグソルジャー」も見てみようかな。


女優は地味だけどね。







posted by 107gou at 14:41| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【書評レビュー】おまんのモノサシ持ちや! 〜コミュニケーションスイッチ〜

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なんじゃ、このオッサン!?
いやいやすごい人です。

日経ビジネスマガジンのメルマガで
ずっと連載されているころから、
ここでも取り上げたくてしかたがなかった人、
デザイナー、梅原真。

その日経ビジネスの連載「シアワセのものさし」が
少し編集されて、本になったというものです。


グローバルが当たり前になってきた時代。
高知の田舎に一人のグラフィックデザイナーがいた。
その名は梅原真、59歳。

川沿いの2階建の自宅兼事務所で、夫人と二人暮らし。
生活は規則的で、昼ごはんはわざわざ家に戻って、
夫人の手作り料理を食べる愛妻家。

お茶目でもあるが、
『身長182cm、体重82kgの巨躯。短く刈り揃えた髪、
魯山人のような黒縁の丸眼鏡、太い眉、分厚い唇、厳つい肩――。』

起ると手がつけられない
仕事の依頼に来た客を追い返したり、会議を途中退席したり…

でも彼の手がけた仕事は不思議とヒットする。
そして彼は、地元の第一次産業(農業や水産などね)の
仕事しか受けない。
だから、広告・デザイン界では思ったほど一般に知られていない。

そんな梅原真の仕事や仕事に対する哲学を
書いた本です。


広告やデザインを創る人はもちろん、
広告主にもぜひ読んでもらいたいって思うね。

地元の商品を盛り上げるために、
よその県でやってることをやっても仕方がない。
自分たちの足元を見つめなおし、その価値を再発見し、
自分たちの「モノサシ」でその価値を提供する。
そんな哲学は非常に勉強になる。


人って、何か価値を考える時って
ついつい世の中の常識とか、よそがやってることとか
「他者のモノサシ」で生きている。

でもそうではなくて自分の持っているものの価値を
再発見し、「自分のモノサシ」をもって
堂々と生きるというのはなかなか難しい。

以前ここでもとりあげた世界的デザイナー、アレキサンダー・ゲルマンは、
「グローバル化が進んだ先には、逆にローカルの価値が問われる」
という。
つまり、自分の足元の価値を知るということなのだ。

うーん、なんかすごく勉強になったし、
ひとつのストーリーとしてもおもしろいドラマがつまった本です。



漁師が釣って、焼いた鰹って食べてみたい…
posted by 107gou at 14:15| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月23日

【映画レビュー】ファッションが教えてくれること 〜“プラダを着た悪魔”…じゃない〜

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さて、このドキュメンタリー知ってます?
ファッションモード界に君臨?するVOGUE編集長アナ・ウィンター。
「プラダを着た悪魔」の鬼編集長のモデルとも言われています。

そんなVOGUEですが、840ページ・重さにして約2Kgというこれまでに
出版された雑誌の中で最大となった2007年9月号の制作に密着。

編集長のアナの仕事ぶりと、アナをとりまくVOGUEスタッフや、
シエナ・ミラー、マリオ・テスティーノなどファッションセレブを
描いたドキュメンタリーです。


えっとね、あんまりドキュメンタリーって
好んでみるタイプじゃないんですが
これはおもしろかった!

普通に華やかなファッション界の裏側みたいな感じで、
ファッションに興味のある人は見ているだけで楽しいと思います。
へーこんな風な感じなんだぁと。
わりとかっこよく、小奇麗にまとまっているなぁという印象。

ただ、おもしろいのが、
怖いイメージのあるアナ・ウィンターの人間性にきちんと
焦点を当てているというか、

アナは冷たい人間なんじゃなくて、
すごく真面目で、無駄がなく、当たり前のことをやっている
ファッションが好きな女性なんだなっていう描き方をされているところが
秀逸だなと。

サングラスしてランウェイを凝視するアナは怖いですが、
インタビューで自分のことを語ったり、
打ち合わせでちょっとジョークを言ったり、
娘と過ごしている時のアナは
むしろかわいさすらある。


この映画の主役はアナ・ウインターなんですが、
彼女のスタイルやファッション観などを描くにあたり、
20年来の相棒とも言えるスタイリストのグレイスとの対比を
もって描いている。

元モデルで、センスも良く、華美でラグジュアリーな世界観を
描くグレース。
グレースがディレクションして撮ってきたページは
普通に美しすぎで、素人目から見たら、まったく問題ないように見える。
でもアナは「こんな服着ないでしょ」など
「リアルじゃない」という理由で容赦なく却下する。

わざわざフランスやら行ってきて撮影した
グレース入魂の一枚も平気で却下。
若手エディターの提案も
「毎回同じ。服をどう考えているかちゃんと出しなさい」と却下。

たぶん見ていて思うのが、アナはイエス・ノーの判断はするけど、
自分から具体的なイメージなどは伝えない。
これが上司だったら、たまったもんじゃない(笑)。
よくこんな人が編集長つとまるなぁって思うんですよ。

でもインタビューなどを見ていくとわかる。
実はアナは、一緒に仕事するスタッフの才能をすごくリスペクトしてる。
ただ、時に暴走する才能をコントロールして、
「何がVOGUEの読者に合っているか」をただひとつの基準に
決断していくのが、アナの仕事なのだ。

アナ自身、「あなたの強みは?」と聞かれて
一言「決断力」と即答している。
でも「私に、未来のトレンドなどを読むことなんてできない」という。
だからグレースらの才能に賭けている。
でもアナは出された創造物に対して、VOGUEにふさわしいかを
判断することはできる。
そのチームワークがすごい。

あとおもしろいのがアナの選ぶヴィジュアル。
常にリアルクローズなものを選んでいる。
ただ華美で、実際に着れないもの、着ないようなスタイリングは
どんなに大物フォトグラファーが撮影して、美しく着飾られても
却下している。

服は美しく着るためのもの、そのためのスタイリング。
徹底している。

なかなかその辺のアナの考え方は意外だった。
アナが評価した新人デザイナーもすごく
無駄のない美しいリアルなデザインが印象的。


非常によくできたドキュメンタリーだし、
学ぶことの多い素敵な映画だなと。
「プラダを着た悪魔」ってアナの下で1年間働いていた
アシスタントが書いたんですよね。
でも、このアナを見たら、
あの「プラダを着た悪魔」は
アナの表面的な部分だけを見て、
あとは物語的におもしろおかしくした作品なんだろうなーって
思ってしまった。
個人的には「プラダを着た悪魔」より
こっちのほうがずーっとおもしろかったYO!



この邦題はなんとかならんのか…


posted by 107gou at 18:11| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月20日

【書評レビュー】Google秘録 〜神と、大企業病〜


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さーてと、最近レビューばっかりですが、
夏休みに読んだり、見たりしたものを放出中です。


こちらはグーグルについて書かれた本。
うーんタイトルと表紙デザイン、微妙だと思うんだけどなぁ〜
原題は「Googled」。
訳すと「ググった」

こっちをうまく翻訳するほうが、気が利いている。

それはともかく、
著者が、グーグルを徹底取材。
CEOエリック・シュミット、創業者の2人(サーゲイ・ブリン、ラリー・ペイジ)
その他、関係者にも徹底インタビュー。
そして他の新聞社やメディア企業の幹部にもインタビューし、

グーグルの創業から今に至るまでのストーリーと、その戦略。
そして新旧メディアの変化をわかりやすく描いている。

個人的にGoogleという会社とそのプロダクトや戦略に興味があったので、
おもしろかったですね。

著者が、Google関係者には
「いいことも、悪いことも、きちんと書くよ」って
断って、取材しているので、客観的な目線で
いちがいに「グーグルはすばらしい」みたいな御用原稿に
なってない。

IT業界・メディア・広告の世界に革命を起こした斬新な企業でありながら
本の後半では、敵が増え、
じわじわと大企業病に侵されてはじめている描写もある。

物語としておもしろいと思うんですよねー。

それにしても、創業者のサーゲイとラリーは
神だなぁと。
どういうアタマの構造をしているんだろうか。
その人となりが最後までわからないくらい、天才っぽい感じだった。


まぁひとつのベンチャーが成長していく物語として読んでもいいし、
インターネットやメディア、広告の世界がどうなっているのか?を
俯瞰的にお勉強できる本として読んでもいいし、
なかなか便利でいい本だと思います。


100種類も無料でメニューが選べる食堂はうらやましい。
posted by 107gou at 10:57| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月18日

【映画レビュー】アビス 〜深海版アバター〜


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今年、「アバター」で旋風を巻き起こした
ジェームス・キャメロン監督。
「タイタニック」といい、ほんとこの方は神がかっている。
そんなジェームスキャメロン監督が1989年に監督した
深海を舞台にした壮大なる大作。

映画史上では名作と称されることが多いですが、
当時は壮大すぎて、興行的にはそこまでヒットしなかったらしいですが、
気になるのでチェック。



ストーリーは、
海底油田の発掘基地近くの海域で、原子力潜水艦が行方不明となる。
バドをはじめとする発掘基地のクルーは捜索のため、
暗黒と水圧が支配する未知の海溝「アビス」へと向かうが、
そこで待っていたものは、海底深くに生活していた人類とは違う
生命体だった。だが、
軍の特殊部隊から派遣されたコフィは未知の生命体の
存在を信じなかった。原潜沈没の原因をソ連の攻撃と信じる彼は、
報復のため密かに沈没した原潜から核弾頭を回収する。
だがコフィは不慣れな海底活動でのストレスと
重責へのプレッシャーから徐々に正気を失っていった。
核弾頭を巡る発掘基地クルーとコフィとの攻防戦…
やがて海溝深く沈んだ核弾頭を無力化するため、
バドは人類未踏の深度へと潜航する。
彼がそこで見たものとは…。




なんかストーリーだけ見ると深海モノのSFって感じですね。
実際にSFのカテゴリーに入れられることが多いです。

しかし違う!
この映画のポイントは、
深海のSFではなくて、
自己犠牲と夫婦愛を描いたラブストーリーなんです。

え?なんでって感じでしょうが、
ここでまた良い映画のポイントをレッスン。

どんなパニックムービーでも、
人の心に残る良い映画ってのは、
「人間性」に対する表現が盛り込まれている。
なぜなら、観客が共感し、感動するのは
映像の特殊効果ではなく、登場人物だから。

「キングコング」がクラシック映画の名作と
されるのは、あの特撮がすごいからではなくて
キングコングを中心に、
それを取り巻く人間の悲しさや愛を表現しているからなんですね。
「バットマン」もそう。
ただの変装コウモリ男と、怪人の戦いを描いた映画じゃなくて
自己矛盾を抱えた人間の物語なんですね。
「ジョーズ」もそう。人食いザメのホラーじゃなくて、
サメと戦う中で、家族の愛を取り戻す男の話なわけです。

そこを見誤ると、トンデモナイ駄作リメイクとかが生まれるわけです
(その点、リメイク版「キングコング」を作ったピータージャクソン監督や
「バットマン・ビギンズ」のクリストファー・ノーラン監督はさすがで、
この2つの映画はどちらも人間性をストーリーの軸に据えています。
もちろん大ヒット。ぜひ見てみてください)

ちょっと脱線しましたが、
この「アビス」もそう。
深海という特殊なシチュエーションで、
別れた夫婦2人が、一緒に難題に立ち向かう。

深海という究極な状況だからこそ、
その人間の裸の本当の深い部分が見える。
軍隊や企業のおえらいさんも関係ない。
深海ではだれもが一人の生き物。
そこで夫婦が、本当に相手を見つめなおすというのが
実は映画の裏テーマだったりする。

この辺の、究極な状況の中で本当の人間性を描くテーマ。
結構ジェームス・キャメロンは好んで描きますね。
「タイタニック」もそうだし(沈没する船と、身分社会)
「アバター」もある意味そう。(グローバル資本主義と、宇宙人)
「ターミネーター」もちょっとそうだね。(未来からの殺人者に追われる状況と、ロボット)

その視点で見ていただけると、この映画って結構深いな〜って気が付く。
(撮影場所も文字通り、深いですが…笑)


あと、映像的にも随所にキャメロンらしいテクニック満載です。
ちょっと気がついたのが、人間って自分の息が上がってるのが
聞こえると、意外と緊張が倍増するんだなぁって。

これは映像テクニック的に使えますな〜。

ほとんどのシーンが海の中なのですが、
この雄大な感じはのちのアバターに通じるものがあります。
今と当時じゃ、出せるスケール感には差がありますが、
きっとキャメロン監督は、アバターのスケールで
この映画を撮りたかったんだろうなぁ…って思うと
この人のスケール感の大きさにびっくりする。
(だいたい、時代がついてこれないのが多い)

深海で遭遇する宇宙人などCGに不満は残りますが
時代的にしょうがないでしょー。
むしろ、この映画が持つ文学性・ストーリー性・ラブストーリーの
深さにふれてみてください。


それにしてもエドハリスは顔変わらないね
posted by 107gou at 14:40| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月17日

【映画レビュー】カランジル 〜ブラジルのイケメン怪優発見〜


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さーて、この映画知ってる人いるかいな?
世界中の映画を発掘しよう的な感じで、
今回はブラジルです。

1992年に111人が射殺された暴動で知られた
ブラジルのカランジル刑務所での実話を描いた映画。

ストーリーは、

定員4000人とされる当刑務所には、
7000人もの囚人が、すし詰め状態で収容されていた。
生活は入り乱れ、一触即発状態の反面、
一定の自由が許されている所内では、
囚人達によるサッカークラブがあったり、
ゲイの結婚式などが行われるなど、
ささやかながら少しの生きる希望も残されているようだった。

エイズが氾濫していく中、予防のため1人の医師がやってくる。
その医師ドラウツィオは治療を通して、
犯罪者であれど、あくまで1人の人間として彼等に接する。

個性的な経歴を持つ囚人たちと次第に打ち解けあい、
ドラウツィオは自分が医師である事に誇りを覚え、
人との触れ合いの素晴らしさを感じるのだった。
しかし、ドラウツィオが数日刑務所を離れていた時に、
ふとした“いざこざ”が囚人達の間で起こる。
ささいな出来事で終わるはずのそれが、大きな悲劇惨劇につながるのだった…



おもしろい展開の映画で、
前半は刑務所の様子と、そこに収容されたそれぞれの囚人の
物語がメイン。
なぜ、この刑務所にやってきたのかという。
これがまたおもしろくて、なかなかいい。
(個人的におもしろかったのが、
妻と愛人それぞれに子供を産ませるどーしよーもない
女たらしなのに、未だに双方から愛される黒人の男。
彼の物語はなかなかおもしろい。)

この囚人の物語が映画とどう関係があるのかぃ!?って
思ったんだけど、こうやって
囚人のストーリーにフォーカスをあてることで、
見ている人は、何か理由をもってこの刑務所にやってきた
囚人に共感し、親近感を覚える。

その結果、この刑務所を弾圧した警察への激しい怒りを
見ている人も覚える。
そんな効果があるんじゃないだろうかと。

どの囚人も悪党なんだけど魅力的で、憎めない。
みんな根っからの悪党というより、
貧困やストリートで生きていくすべにすぎなかった。
でも刑務所はそんな人間たちが集まり、
逆に塀の外より人が人として生きられる社会ができている。

案外そんなものなのかもしれない。
予想外に、結構すんなり見れて、良い映画だなぁと。
編集長がたびたび提唱する良い映画の条件のひとつ
「人物描写が奥深く、丁寧であること」が
非常によくできている。

これだけたくさんの囚人を登場させながら、
丁寧に一人一人を人物設定や心情を描いていったのは
素晴らしいなぁと。
それがこの映画の深みやおもしろみのコクを出す効果に
つながっている。
人情味あふれていて、なんだか寅さん映画のようだ。


そして、注目は、オカマの囚人レディ役で
出ているイケメン俳優、ロドリゴ・サントロ。

検索してもらえるとわかるのですが、
「世界でもっとも美しい50人」に選ばれたくらいの
超超イケメン。なのに変な映画にちょこちょこ顔を見かける。


「300」の全身ピアスだらけのペルシャ皇帝や、
「チェ28歳の革命」ではゲバラの部下。
「ラブアクチュアリー」や「チャーリズエンジェル」にも
出ているイケメン俳優。
シャネルのCMにニコールキッドマンの相手役として
出たくらいのスーパーイケメンなのに、
こんなオカメ囚人を演じるのはなかなか(笑)。

かなりのクセモノ俳優ですねー。


ブラジル人って陽気だなぁ〜。
posted by 107gou at 18:15| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月15日

【書評レビュー】憚りながら 〜男の生き様と、日本の裏側〜

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さて書評が増えてますねー、
一応、本も読んでるんですけどね。

さて、Twitterでもちょこっと投稿したんですが、
山口組直系の後藤組組長で、今は
出家?した後藤忠政氏の
「最初にして、最後の」半自伝の著作。

この手の告白本?自伝?暴露本?的な中でも、
この方は大物だ。

なんてたって、
山口組の直系の組長で、特に武闘派としてならし、
組の跡目争いの大抗争、八王子戦争、
糸山英太郎襲撃事件、伊丹十三襲撃事件など
かかわったとされる事件を挙げればきりがないくらい。
そしてITベンチャーにも闇の金を流し込んだと噂される
経済ヤクザとしても知られる。

要は、筋金入りのおっかないヤクザの組長なわけですわ。
そんな人がどんなこと書くかって、気になるじゃん!(笑)。

想像以上に言いたい放題というか、
気になる話をバンバン語ってくれています。
こういう本って結構、肝心な箇所があいまいだったりするじゃないですか。
でも、ここはわりとストレートに語っています。

で、おっかない組長ってどんな語り口なんだろうと思うと、
これがまた軽妙というか、ユーモアすら漂う感じなんですよ、
たとえば、


伊丹十三監督を襲撃した事件のくだりとか


この監督が、サツの露払いをするのは自由だが、それにしちゃあ、
あまりにもヤクザを馬鹿にした、おちょくったような映画を作ってくれるじゃないか、と。
おまけに警察の幹部なんかがこの映画を見て、マスコミとかで絶賛して、この監督はこの監督で、
記者会見で、「この映画で、私はヤクザにケンカを売ったんです」とか言ってたんだ。
そんな時に起きたのがあの(襲撃)事件だ。
べつに命まで奪ったわけじゃないし、
「どこの組の奴か知らねぇが、粋なことやってくれるじゃないか」と。
「どこの組か分かったら、差し入れでもしなきゃな」と最初は思ってたくらいだ(笑)
で、俺の中ではそれで(事件のことは)スッキリ終わってたんだが、半年経って
ウチの若い衆が捕まって「えーっ!ウチだったの!」ってなってな(笑)。
いざ自分の組の話になると、頭痛いなぁ、と(笑)。
警察には、これまで以上に徹底的にやられるだろうし、マスコミや一般社会からも非難轟々だろうし、
若い衆には弁護士つけてやらなきゃいかんし(以下略)
(182ページ)



こんなトーンで割と、重くなく読めます。
島田紳介のことも、「チンピラにもなれない、”小チンピラ”」呼ばわりですからね(笑)。

きっとこの人、人間的に非常に魅力的な人なんだろうなーって思いましたね。
いやもちろん、自分ら一般人が普通にお付き合いできるような世界ではないとは
思うんですが、それはそれで極道のルールってものがあって、
その理屈で仁義通して生きているというか。
カルトや変質者みたいな最近の犯罪者と一緒にするな!っていう
主張も随所に出てました。

結局、ヤクザって日本における必要悪なんですよね。
最近はヤクザがすごく厳しくて、縮小傾向だって言いますが、
もしそれが本当なら、日本という国がまさに変質している証拠なのかもしれません。

途中、「老人を大事にしろ」だの
「今の政治家は」だの、
「昔はもっとすごかった」だの出てきて、
うーんってなるところもありますが、
そういう本として、妙にこぎれいにまとめてないところも含めて、
リアルなのかもしれませんね。
暴力がどうとか、ヤクザがどうとか、意外と本当の闇の部分は見えない
とか色々ありますが、こういうリアルな本が出たこと自体が
まず意味があるな、と思ったし、
普通におもしろいです。


個人的には、組長のオンナの接し方というスタンスはなかなかおもしろく
いまどきの男子は学ぶべきなんだろうなーなんて妙に思ってしまいました(笑)



売上・印税は高齢者や児童福祉に寄付されるそうですー
posted by 107gou at 01:00| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月14日

【映画レビュー】サガン-悲しみよ こんにちわ- 〜ほんと、フランス人って…〜



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さーてと、フランスの国民的作家で「悲しみよ こんにちわ」
で知られるフランソワーズ・サガン。
その波乱万丈な生涯を映画化した作品でございます。

どうやらフランス映画界の威信をかけたスタッフキャストが大集合らしいです。

まずはストーリーを

デビュー作『悲しみよ こんにちは』が世界的なベストセラーとなり、わずか18歳にして時代の寵児となったサガン。
以後、次々と小説を発表する一方、その華麗な交友録で私生活にも注目が集まっていた。
あり余るほどの富を手にした彼女は桁外れの金額でギャンブルに興じ、奔放な恋を謳歌する。
そんなある日、スポーツカーを運転していて事故に遭い九死に一生を得たサガン。
その後22歳で編集者のギイ・シェレールと結婚するが、それはほどなく失敗に終わってしまう。
。「破滅するのは私の自由」と発言して大騒動になったドラッグでの有罪判決。
ミッテラン元大統領との親密な交際・・・。自由奔放に愛を求めて生きたサガン。
その人生こそが小説にも勝る最高傑作だった。



なかなかこの映画を見ようというテンションにならなかったんですよね。
というのも、変な話ですが
この女優さん?にどーも共感できなさそうだったから。
いやタイプじゃないから?かも(笑)。
でも実際のサガンにはそっくりだし、サガンのマニッシュな感じが苦手というか。
やはり男は、映画「エンジェル」とかの華麗さを求めてしまうのでしょうかなー。

なんてことはどーでもいいんですが、
とにかーく悲しーい映画ですね。

「破滅するのは私の自由」なんて言い放ったくせに、
生涯を通じて、誰かの愛を求め、誰かに依存し続けているんですよね。
でも、みんな離れていく…
(それは、サガンに愛想を尽かした人もいれば、自分の事情の人もいるし、死別した人もいて
それぞれですが、いずれにしても離れていってしまう)

ただ一人、サガンを心から求め、実は愛し続けた人物がいる。
その人はサガンが最期の時も、サガンの元へやってくる。
なのに、サガンは「死ぬ間際、誰かにそばにいてほしい」と
あれだけ思っているのに、その人物を遠ざけてしまう…


非常にせつなーいね。

映像自体は凛としていて、
非常に知的で上品です。

あと女優さんのシルヴィー・テステューも
18歳から69歳のサガンをすべて、特殊メイクなど使って演じ分けていて、
非常に器用というか、やっぱフランス女優ってすげーなーって思った。
ほんと、いつも思うし、ここでも書いているけど、
アメリカの女優に比べて、演技のリアリティに対するこだわりがすごいよね。

ジュリア・ロバーツとか、キャメロンディアズとか、
ニコール・キッドマンとかもちょっと見習ってもらいたいもんですわー
(とか言いつつ、見てしまうんですが:笑)

でもねー、個人的には「エディトピアフ」での
マリオンコティヤールの徹底したエディトになりきりぶりを
見てしまっているので、そこまで強いインパクトは
残らなかったかも。

いやすごいんですよ、でも、
マリオン・コティヤールのアカデミー賞モノのあの凄味は
ないかなぁと
(まぁ比較するのも酷ですが)

なんというか、ある意味、フランス映画らしい映画だなーって感想です。
個人的には。

個人的な嗜好性に合うものではないけど、
非常に知的でいい映画だと思います。



本も読んでみたくなるかもー。
posted by 107gou at 18:00| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】ドゥームスデイ 〜てんこもり〜

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さて、めずらしくこんなアクション映画を見てみました。
驚愕ホラー「ディセント」で世界に名をとどろかした(らしい)
英国のニール・マーシャル監督作。

なんとなく刺激を求めて、見てみましたが
なかなか、こってり系で、お腹いっぱいになれました。
ラーメンで言うと、横浜家系醤油とんこつラーメンってとこでしょうか
いや、もしかしたら、二郎かもしれない。
(なんじゃそりゃ)



ストーリーは、

2008年、人類を滅亡へと追いやる死のウイルスがスコットランドに蔓延。
政府は巨大な壁をつくり、感染者たちを隔離した。そこは“ホットゾーン”と呼ばれ、
以来外界から遮断され、見捨てられてしまうーー。2035年、今度は過密都市ロンドンに
死のウイルスが猛威をふるい始めた。政府はホットゾーンに生存者がいることを突き止め、
抗ウイルス剤があるに違いないと判断。そこで、凄腕の女戦士エデン・シンクレアを
隊長にスペシャルチームが組まれ、選りすぐりの精鋭たちが封印された土地に送り込まれる。
が、彼らを待ち受けていたのは、極度に凶暴化した生存者の軍団だった…!


いいよねぇー
まずストーリーを読むだけで、
いろんな映画のパクリが想像できてしまう(笑)

あんまりネタバレはしたくないのでほどほどにしますが、
精鋭部隊とか言いながら、
いきなり弱すぎ!(笑)
それはともかく、

バイオハザードや「28日後」的なウイルス感染ゾンビ系や
凶暴化したスコットランドの軍団はなんかへヴィーメタルっぽいし
と、思ったらいきなり捕虜が焼肉にされて、ぶった切られて
普通に食われたりするスプラッターなシーンも。
で、ちょっと退廃的なところ初期バットマンか!?と思いきや
いきなり戦闘シーンでは、アンダーワールドを思わせる
女戦士ぶりを発揮。
で、ちょっとブレードランナー入ってたりとかね。
エイリアンすら思わせる。
あ、襲撃をうけるシーンとかは「ブラックホークダウン」っぽかったなぁ

そしたら、なぜか場面が変わって、中世騎士社会みたいなところへ
連れてかれたり…

もうなんやねん!ってくらいネタが豊富。
もちろんお決まりの素手でのアクションシーンから、
剣でのチャンバラ、そしてカーチェイスも。

とにかく色んな映画で「あーなんか見たことある」の
デジャブ感がハンパない(爆)


でも、見終わったら結構、おなかいっぱい満足満腹って感じです。
まぁそれはそれで結構しっかり作りこんでいるので、
B級なんだけど、ほどほどにメジャー感もあるのが
満腹感の秘密なんだろうなーって思います。

そう思うと、監督の手腕はそれなりにすごいじゃん!って感じ。
よくここまでハチャメチャにネタ満載なのをまとめきったなぁと。

オイラは、バイオハザード系とか結構好きなので
わりと満足。


まぁこの手の映画って結構当たりはずれが大きいので、
困ったときにアリかもしれません。

ちょっとこのニールマーシャル監督。
あえて狙ってこのB級テンコモリ感を出してるのだとしたら
ロブゾンビ監督とならぶB級テイスト・クリエイターとして、
あなどれない監督ですね。
「ディセント」とかも見てみようかなと思いました。


あと地味に、「時計じかけのオレンジ」で有名な
マルコム・マグダウェルが出ているのに笑いましたなぁ。
この人のクセモノ感は、ホントいい味だよねー。



食事しながらの鑑賞はオススメしませんが…

posted by 107gou at 14:31| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月06日

【映画レビュー】ミスター・ロンリー 〜ビューティフルなシュール〜

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さって、90年代に生々しい描写とキッズの生態を描き、
衝撃をまき散らした映画「KIDS」の脚本家として知られる
ハーモニー・コリン。

彼の「ガンモ」に続く、監督作。
といっても超久しぶり!!!って感じですが。
(あれ「ジュリアン」もハーモニーコリンだっけ)

前作の「ガンモ」が、非常に難解で、
グランジ感ある映像はかっこいいんだけど、意味わかんなすぎー
だったので、かなり警戒してスルーしまくってたけど
思い切ってみてみました。

結論から言うと、普通にいい映画に仕上がってました。

ストーリーは、
パリの街角で今日もマイケル・ジャクソンのモノマネ・パフォーマンスを披露する男の名前は、マイケル。職業もマイケル。
「生まれたときから」マイケルとして生きている。フランス語も話せないのに住んでいるのはパリ。友達は、いない。そんなマイケルがある日、「胸が大きくなってから」マリリン・モンローとして生きている美しい女性と出会う。彼女はスコットランドの山に囲まれた古城で、モノマネ芸人たちと共同生活を送り、彼らと“地上最大のショー”を計画していた。ひと目でマリリンに心を奪われたマイケルは、彼女に誘われるままに、チャップリンやマドンナ、エリザベス女王が待つユートピアへと旅立つ。
それが、初めての恋に突き動かされて、本当の自分を探す旅になるなんて、思いもせずに......。



映画は基本的に、マイケルジャクソンのモノマネをする男、マイケルの物語と、
アフリカかどこかで奇跡が起きた信仰深いシスターの物語の2つがパラレルに進んでいきます。
それが何を意味するのかは、ラストでなんとなーくわかります。

とりあえずメインになるマイケルの話ですが、
マイケルが、マリリンモンローに連れられてたどりつく古城は、
モノマネ芸人達の天国。みんな、ありのままの自分ではなく
誰かなりたい人物のモノマネであることでアイデンティティを保っている。
(モノマネの)マイケルジャクソンとして人と友達になり、
(モノマネの)マリリンモンローとして人から愛され、
(モノマネの)何かとして人とつながっている。

彼らは、普通の社会で自分をむき出しにして生きていくには
不器用すぎて、生きていけない。
モノマネ芸人としての自分は、
スカイダイビングにおけるパラシュートのようなもの。
パラシュートがなければ、地面にたたきつけられて死んでしまう。

そんな彼らが自分たちの在り方を模索する。
そして恋をするというのは、モノマネではできない。
自分自身でなくてはいけない。
その時に、彼らはモノマネのマイケルやマリリンから、
一人の自分にかえって、むき出しになる。
その瞬間のリアルさなどが結構、見どころ。

じゃぁモノマネというパラシュートをつけずに
リアルな自分のままで大空に飛びだしたら…
もしかしたら、奇跡がおきて、無事に社会の中で
居場所やアイデンデンティティを見つけられるかもしれない。
それに対する監督の答えは何か?

それはきっと、もうひとつのシスター達の物語に
込められているのではないかな、と思いました。

とにかく、爽やかなのに、
どうしてここまでシュールなんだ!ってシーンが満載。
ちょっとゴダールすら思い起こさせるような挿入映像など。

最近、とんと見なくなった90年代グランジ感満載で、
ティーンの時に、グランジカルチャーを見て育った身としては
結構、おもしろかったです。


あと主役のマイケル役のディエゴ・ルナ。
メキシコの人気イケメン俳優でして、
日本でも女子に人気のガエル・ベルナル・ガルシア
(モーターサイクルダイアリーズの人ね)と同世代で親友だそうです。

比較的、きれいなイケメン役の多いガエルに比べると、
演じる役のバリエーションが広くて、器用な役者さんだなーって
思いました。正統派イケメンも、チンピラも、こういう不器用青年も
普通に演じ分けられる。
あと英語も普通にうまいし、最近ハリウッドづいていて
結構いい感じに売れそうだね。
(顔だち的にもヨーロッパのクラシック映画にも出せそうだし)

あとマリリン役のサマンサ・モートン。
決して超美人ってわけじゃないですが、表情の豊かさが素晴らしいですね。
こういうインディペンデントな香りのする映画って
一時期、クロエ・ゼヴィニーが、インディのミューズだったと思うんですが、
メジャー化していったクロエに代わるのはこの人だねーって感じ。

このマリリン役を見たら、案外王道のロマンチックなヒロイン役も
見てみたくなりました。

あとはレオスカラックスなど有名映画監督がさりげなく出演してるのも
見どころで、結構マニアックな喜びがある映画かもしれません。
ってか、編集長的にミューズな、アニタ・パンレバーグが
エリザベス女王のモノマネ役で出てる!!!!ギャー
(といっても、もうおばあさんですが…でもロックな香りは健在:笑)


映像が、絵として美しいのでそこ含めて必見ですよーん。


posted by 107gou at 12:38| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月05日

【映画レビュー】エレクション 黒社会 〜人の心も一寸先は闇〜

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いやーなんとなく最近、アジア(特に中国)の熱い映画を見たいブームが
地味に巻き起こっていて、結構探しているのですが、なんせ何が良いのやら…と
わからず、見始めてます。

ウォンカーワイとかは鉄板なんですが、もはや彼は国際的な監督だしね。

で、この映画、カンヌ国際映画祭でパルムドール候補にもなったという力作。
香港マフィアの黒社会の権力争奪を描いたなかなかハードボイルドっぽい映画です。

ストーリーは

香港最大の裏組織で、二年に一度行われる会長選挙。候補者をめぐって内部では意見が割れていた。
組織に忠実なまとめ役としてのリーダーが適任なのか、力づくで牽引するパワーリーダーが必要なのか――。
対立する候補は、“兄弟”思いで年上を敬うロクと、金儲けに長け、荒っぽい手段を使うディー。
選挙戦(エレクション)の裏側では、さまざまな欲望と思惑が錯綜し、熾烈な戦いを迎えようとしていた……
組織の頂点を目指す二人の男によるさまざまな策略の経て、
最後に会長の証である「竜頭棍」を手にするのは誰なのか――。
勝利を決めるのは冷徹さか、情熱か?超一流の権力者に求められるものとは?


実はDVDの盤面が荒れていて、映像のコマがブツブツきれたりして、見づらい状況で見たので、
印象の面では若干評価不能になってるのはご了承ください…って感じなのですが、
それにしたって、なかなか骨太で渋い映画ですね。

こういう香港マフィア映画ってなると、ヤクザ映画みたいな激しいドンパチがメインかと
思いきや、そういう闘争より、もっと政治の世界的。

長老達、2人候補者の3つの陣営で駆け引きが行われている。
そしてこの映画何よりも輝いているのは、人間の持つ闇みたいのを
上手に描いている。

トップに立つ人間は、人心を掌握する徳や仁義をもっていると思うのですが、
それだけじゃない。時にわかりあえたかもしれない仲間すら抹殺する冷酷さ。

すがすがしさと、ドロドロした闇が同居している不思議な感覚は
結構、ハリウッドにもなかったかも。

それにしたって、中国(特に香港)&韓国の映画のクオリティの高さには
映画を見るたびに思う。

というか、世界各国の映画を色々見てみると、予算の違いこそあれ、
クオリティの高さには驚く。

中国、韓国、ベトナム、タイ、オーストラリア、レバノン、南アフリカ、
ロシア、ルーマニア、チェコ、ドイツ、スウェーデン、デンマーク、メキシコ、
ブラジル…いろいろな国の映画を見てみましたが
ハリウッド=映画の構図は完全に崩れてるね。
世界が均衡している。

どうやら続編もあるらしいんで、期待ですね。


posted by 107gou at 12:27| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月03日

【書評レビュー】facebook 世界最大のSNSでビルゲイツにせまる男 〜なにごとも金、女、名誉…〜


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さて、映画レビューばっかりだったので、たまには書評レビューをば。
いまや、全世界をつなぐんじゃないかぐらいの勢いのfacebook。
そのfacebookの創業者マーク・ザッカーバーグを中心に、
創業にまつわるストーリーを書いた小説的な本。

ちなみに公式の本ではなく、マークザッカーバーグもコメントを拒否しているそうなのですが、
その創業にかかわった、エドゥアルド・サヴェリンなどの人々のコメントからストーリーができています。

facebookについての解説というより、金、女、名誉、裏切りなどがうずまく
世界最大のSNSベンチャーの創業物語という実に映画的なストーリーで非常に読みやすいです。


なんか、facebookに限らないけど、己の理想や成功に向けて
猪突猛進で進むと絶対に軋轢は生まれる。
「世界中の情報をインデックス化して検索できるようにする」なんて
理想を掲げるgoogleなんかもそうだけど、
この手のベンチャー創業者たちは、ある種宗教じみた熱意と狂気で
突き進んでいるところもあるんだと。

そこに集まる仲間がみな、同じ理念を共有できてるはずもなく
なかには金が目的だったり、女の子にモテるかもであったり…
いろいろあるわけですよ。
そしたら当然、こんな物語のひとつやふたつ生まれてもおかしくない。
まして、創業者たちはいまだに20代の若者なのだし。

それにしてもfacebookというのは今本当にすごいことになっていて、
世界一のWEBサイトと言っても過言でないポジションについている
(日本ではそこまででもないですが)
そんな偉業に迫っている創業者のマーク・ザッカーバーグという未だに26歳の若者は
いったいどんな人なんだろうね。
個人的にはfacebookのビジネスモデルであったり、中身についても知りたかったので、
金、女、裏切りなどのうずまくハーバード大学の若者たちのベンチャー物語には
ちょっと軽い〜みたいなものを感じてしまったけど、まぁこれはこれで
結構エンターテインメントです。うーん、これが事実だったらおもしろい。

何か大きなプロジェクトを仲間と創業している人なんかは
見てみたら、テンションあがるかも。


ちなみにデヴィッド・フィンチャー監督で映画化されるらしいですね。
マーク役はいったい誰がやるんだろー。


あと余談ですが、翻訳は軽い気がする。
誤字脱字も2〜3箇所あったよー。




posted by 107gou at 19:17| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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