2011年04月27日

【クリエイター's File】Nick Kinght 〜ショッキングだけど新しい美の創造者〜

気になる仕事をしているクリエイターをピックアップする
クリエイター特集。

意外に淡々とやります。
さて、今回もまた大御所です。
もう知る人は知っていますね。
世界的フォトグラファーのニック・ナイト(Nick Knight)。
1958年イギリス生まれの彼は、これまでに
マックイーン、カルバンクライン、ヨージヤマモト、クリスチャンディオール、ジルサンダーなどの
ファッションブランドから、メルセデスベンツやアウディなどで先鋭的なビジュアルを生み出しています。

「フォトグラファーは社会の変動を写すものだと言われる。しかし、ぼくは違う。ぼくは社会の変動を引き起こしたい」
とおっしゃるだけあって、美とは何か?を投げかける物議を醸すヴィジュアルを生み出してきた方です。

わかりやすい例がこちら

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1998年に、雑誌「Dazed And Confusion」に掲載された義足のモデル、エイミー・マリンズを起用。
これ、高校生の時に見た記憶あるよー。
美しいってこういう考え方なんだなーって学んだもん。まさかNick Knightさんだとは。

さらに1995〜1996のリーバイスのキャンペーンでは、
あえて老人のモデルを起用

スクリーンショット(2011-04-27 23.27.13).jpg

といった話題性を打ち出していきました。

自分的にNick Knightすげーって最初に思ったのがこれ。
ケイトモスを起用したディオールの広告。

スクリーンショット(2011-04-27 23.19.36).jpg

これ、おもしろいなーって思ったのが、
背景がボケていて場所すらわからない。
その分、商品であるバッグにしっかりフォーカスされていること。
従来のファッション広告って、世界観重視で商品はその世界観の中の一部的に
写っていたところも多い中で、このアプローチは非常に興味深いなーって。
ボケ方がかっこいい!!!!あるようでなかったアプローチ。

あと人気モデル、デヴォン青木を起用したこれを見たことある人もいるのでは?

スクリーンショット(2011-04-27 23.15.19).jpg

もう意味不明だよね…強烈。
でも非常に美しいなーって思った。
正直、BjorkのHomogenicのジャケットににてるが。

さらに強烈なのがこれ
WARという作品

スクリーンショット(2011-04-27 23.14.52).jpg

そんな彼ですが、有名なグラフフィックデザイナーのPeter Savilleと一緒に
SHOW Studioというものをやっています。

そして映像なんかも結構作っています。
最近で有名なのは、みんなも見たことあるのでは?

●Born This Way/ Lady GaGa


このビデオも激的強烈ですね。
特にガイコツメイクのガガ様はハンパじゃねぇ。

グロテスクだけど逆に美って何?という挑戦は
マリリンマンソンのコンセプトに通じるものがあるね。
まぁ世界的大物ですが、メジャーでやってるのがすごい。
そもそも「美」って誰が決めたんだって話。
なんとなく「きれい」とか「かっこいい」って決めてませんかと。
でも価値観をずらせば色んな美がある。それを表現し、美というものの領域を広げることも、
クリエイターの役割なんだなということを、ニックナイトの仕事は教えてくれる。
posted by 107gou at 23:44| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめクリエイター紹介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月26日

【映画レビュー】ハリウッドホンコン 〜色んな意味で、肉には注意〜

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久し振りの映画レビューですね。
最近、旅行したり、海外ドラマばかり見ていたので、
うっかりご無沙汰してしまいました、いかんいかん。

で、香港つながりでこの映画。
昔見たことあったようなーとか思ったんですが、再び。


やけにオシャレなパッケージデザインに、
中国四大女優(ってのがあるらしい)の一人でもある
美人女優、ジョウ・シュン主演。

監督の名前はフルーツ・チャン。
というなんとも、オシャレ風なラブコメを想像してしまいそうな
雰囲気。
それがまた地獄に早変わりなんですがね…
というわけでストーリーを。



低所得者層が集中する香港最後の下町“ダイホム・ビレンジ”。そこは、国の再開発計画に従い近く取り壊しの運命にあった。それでも、町は依然として活気に満ちていた。ここで焼き豚屋“朱豚肉店”を営むチュウ一家は男ばかりの三人家族。貧しいけれどもそれなりに充実した毎日を送っていた。ある日、この店にトントンと名乗る女の子が現われる。店番をしていた末っ子の小学生タイニーは、上海からやって来たというその美しい少女を憧れの目で見るのだった。すぐ隣の“ハリウッド地区”にある高級マンションに住むトントンは、以来たびたび店を訪れるようになり、いつしか、タイニーばかりか兄ミン、そして父のチュウの心をも虜にするようになるのだったが…。




香港って、開発された近代的高層ビル街があったかと思うと
足元には、ものすごい汚いくらいの昔風の建物がごみごみたっている。
これはこれですごく魅力的なんですが、それをすごくうまく描いている気がする。

最初、見ていると
なんだか微笑ましくて、かわいらしい映画かな〜って思うわけですよ。
でも、このまま進んだら、味気ないなぁ〜なんて思いながら。

で、見ていると途中から物語は、トンデモナイ展開を見せ始める。

ネタバレもあるので、あまり言いたくないが、
ある意味、エロい、グロいもあるブラックな展開に変わっていく。
突然現れた美少女トントンと、その周りでトントンに惚れる男たちが
事件に巻き込まれる。


でも、肉屋の小さなガキがまたピュアだったり、
いちいち爽やかなシーンを挟むから、恐ろしくシュールな雰囲気に変わってくる。
エロい、グロいシーンが、もはやギャグにしか見えない。
正直、笑っていいのか、笑えないのか、わからないギリギリなところがすごい…

あえてたとえるなら、タランティーノのシュールさとやりすぎ感に近いかも。
(でも、直球に毒なタランティーノに比べると、ひねくれたブラックユーモアって
感じだけど)

とにかく、肉!肉!肉!
色んな肉だらけ。この生々しさも魅力。


あんまり見たことのないタイプの映画ですね。
フルーツ・チャンという監督、作品をあまり見たことがないのですが、
香港のリアルな現実を、街に住む人の視点で描くらしい。

そういうシーンがときたま出てくる。
バラック小屋だらけの村から、遠くに発つ「ハリウッド」という名の
高層高級マンションを眺めて「住みたいな、ハリウッド」とつぶやく青年や、
肉屋で買い物するシーンの会話など、きっとリアルなんだろうなって。

ラストシーンは賛否両論分かれると思うんですが、
個人的には、こんな滅茶苦茶な事件に巻き込まれても、
強くたくましく生きている香港の人の強さを感じた。
人間ってそんなんでも生きているし、人生は続くんだなぁ〜と。
そう思えば、結構素敵なメッセージなんじゃないかと。

まぁそのメッセージを伝えるには、これはやりすぎだが(笑)。





中国4大女優は、やっぱオーラが違う…


posted by 107gou at 09:52| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月24日

香港行ってました/I went Hong Kong.

どうも、またまた更新が空いてしまいましたが、
その間、香港へちょいと行っていました。


I'm sorry I couldn't write any article.
While I was absent, I went Hong Kong.

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あとの写真は、
107号室写真館でご覧いただけます

You can see other photos on "107gou photologue"
Check the link below.

107号室写真館


posted by 107gou at 23:58| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ニッキ(私的レポート) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月07日

【映画レビュー】息もできない 〜韓国のクリント・イーストウッド〜

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毎年毎年、100本以上の映画を見ているとなんとなくですが、
「良い映画」ってのがピンとくることがあります。
別に理由なんてないんですが、ストーリーの一部を聞いたり、
ポスターを見ただけで、何かカンが働くというか。

この韓国の映画も、ちょっと見たときに
「これは絶対、心が震える映画だぞ」と勘が働いたタイプの映画です。


韓国の俳優ヤン・イクチョンが、製作・監督・脚本・編集・主演、5役をこなし、
国際映画祭で、たくさんの賞に輝いた傑作だそうです。



ストーリーは、
クザの取立屋のサンフンは同じ取り立て屋の若い衆も見境なく殴るほど、
口より先に手が出るチンピラだった。
ふとしたことで母と妹を殺してしまった父を憎んでおり、父親の家に行っては
殴る蹴るを繰り返していた。

そんな中、勝気な女子高生ヨニと偶然出会う、それも決して素敵ではなく、
喧嘩みたいな最悪の出会いで。
しかし妙にウマの合う二人。きっかけで、時々飲みに行ったりするようになった。
そのヨニの家も、ベトナム戦争帰りで精神を病んでいる父親と、
ロクに働かないプータローの不良の弟に悩まされている崩壊家庭だった。

社会の底辺で生きる二人の運命の歯車がきしみながら、少しずつ動き出した。




これはね泣ける。
儒教の教えの強い韓国社会って、日本よりも家族のもつ意味って重い。
両親は絶対に敬うものだし。目上の人は絶対だ。

父親だって、外の世界では上司などがいて、無理難題を言われて、
病みそうになるほどのストレスなどを抱えているだろう。
そのとき、彼らは、怒りの矛先を家族に向けてしまう。
そしてその子供もまた暴力をより弱いものに向けていく。
そんな暴力の連鎖が、この映画の中では描かれている。

でも暴力の連鎖の中にも家族の愛情ってものはあって、
特にこの主人公たちはそれを感じていても、表現することができない。
この連鎖の中で、
憎しみを捨てて、愛を与えようとするとどうなるか…
子供や妻に暴力をふるっていた父親ですら、弱い人間で、
みんな弱さゆえに暴力が生まれる。



この映画はとにかく熱い。めちゃくちゃ熱い。
もう感情表現がいちいち激しい。
という韓国の人って感情表現が日本人よりも激しいよね。

監督は「演技という言葉は嫌いです」と公言しているとおり、
演じているというより、自分の中の感情を引き出しているという感じ。
実話?って思うくらい、嘘偽りのない、心の叫びがあるんだよね。
その感情のジェットコースターが激しいからこそ、泣けるシーンはすごく泣ける。

監督はこの映画を撮る時に、制作費がなくなって、家も売って、
それでも足らず、最後はスタッフもみんな帰して、最低限のメンバーになって
それでも撮り続けた。もう、同じモノづくりをする人間としては心打たれるよね。
家財を売ってでも、伝えたいことがあるって素晴らしい。
それくらいの覚悟を持って作っているから、ウソ偽りが映画の中に一遍もない。

かなり、ぐっとくるシーンだらけだよ。
この映画はバイオレンスの映画じゃない。
人がなぜ暴力をふるうのか?そこにフォーカスすべき映画。

かなり良かった。マジに泣ける。
とてつもない才能が現れたね。



なにげにカメラや照明はカンペキだったりする
posted by 107gou at 18:16| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月04日

【RADIO107号室】最近のヘヴィーローテーション 〜今回ネジが吹っ飛んだビデオ満載〜

さーておひさしぶりーなヘヴィロテコーナー。
今回もまたおもしろい曲があります。
今日は「おもしろいビデオ」「ロック復活(特にガールズ)」
「これからブレイクする?注目株を一足先に紹介」
の3本立てです。

さていってみよ。

●6 Foot 7 Foot / Lil' Wayne feat. Cory Gunz


絶好調、今一番人気のラッパー、リル・ウェイン。
なんと映画インセプションをパロってます。
ちょっとおもしろいサンプルのトラックですね、バングラデシュというプロデューサーらしいでです。
ざらざらしたストリート感を残しながらも、一気に聴けてしまう。
あと最後のほうに出てくるCory Gunzの早口ラップはかなりかっこいい。

●Roll Up/ Whiz Khalifa


昨年にデビューし、「マリファナ最高」とか叫んで、一気にスターダムにのしあがった
ウィズ・カリファ。なんか異様にポップな曲を出してきた!
なにげに色々できるから、カニエみたいになったらおもしろいのにね。
で、このビデオで注目は、ウィズや出演モデルのファッション!
髪型とか80年代のニューウェイブ系で刈り上げたり、メッシュ入れたり…
パンク系っぽいのがおもしろいよね。
今までのブラック系のイメージと違う。ヒップホップカルチャーもまたロックと同じ
歴史を刻むのかな…

●E.T. / Katy Perry feat. Kanye West


この曲も全米一位獲得。うーん、ケイティ・ペリーってなんか聴いてるの気恥ずかしいんだよね(笑)。
でも基本ができてるというか。ちゃんと歌えているし。
で、この曲は強烈なビデオクリップが注目!もはやアメリカのポップカルチャーはLady GaGaの登場以来、
イクとこまで、いきつつあるね…

●Born This Way / Lady GaGa

きましたねーガガ様新曲。
マドンナのExpress Youeselfに似ているなんていわれてますが、もともと
この人「なんか見たことある」と「なんか見たことない」の融合体みたいな感じだから、
別に驚かない。ただマドンナレベルに行くかは、ブームが去った後、どうやって着陸するかでしょうね。
それはともかく、このビデオですよ。ハンパねー。
監督は、ファッションフォトグラファーの巨匠ニック・ナイト。
個人的にもすごく大好きなフォトグラファーのため、歓喜!
「Alejandro」はスティ–ブ・クラインといい、ファッション系とのコラボが続きますね。
ガガにとってすごく良いブランディングになってますね。
グロ美しい。
そろそろ、アントン・コービンか、マーク・ロマネクあたり見たいぞ。


●Magnetic Baby / Semi Precious Weapons


ガガつながりで、このバンド。最近お気に入り★
セックスピストルズ+グラムロック ÷ イギーポップ
って感じ。ガガの前座とかつとめたらしい。
ビデオがセクシー、というかエロい。
グラムだねー、グラマラス。だけどラウドで好き。

●Story Of My Life / Automatic Loveletter


最近、ガールズロッカーが元気。
マイコーの「This Is IT」で有名になった女ギタリストOriantiや、
「ゴシップガール」テイラー・モムセン率いるPretty Reckless、
相変わらず人気で、ガールズロックの最右翼Paramore。
その中で、またトップランナーに躍り出そうなバンドがこの
Automatic Loveletter。清楚な雰囲気と声なのに、でっかいタトゥーが入れて、たまにシャウトもする
ギャップがたまりませんな(フェチ?)
ほかの曲も聴いているのですが、地味にいいです。
この曲は新曲なんですが、キャッチーだけど、もっと地味な普通の曲に
結構いいものを持っているバンド。

●Loca / Shakira feat. Dizzy Rascal

SHAKIRA : LOCA (2010) OFFICIAL VIDEO 投稿者 artemis181

南アフリカワールドカップでテーマ曲歌ってるなーと思ったら、
天下のFCバルセロナのジェラールピケ選手と10歳の年の差おつきあいなんて
しているという、シャキーラさん。
さすがですが、本業もがんばっております。
南米出身らしい、ラテンな曲は、予想外に良いのよー
それもラップには今やUKでナンバーワンMCのディジーラスカル。
ポストエレクトロに向けてこういうのが突破口な気もしている最近。

●Rolling In Deep / Adele

音楽不況の時代の中でガガ様と並んで、破壊的に売れているアデル。
なんか敬遠してたんだけど、聴いてみたら、びつくり。
すごくいいじゃないですか!ただ才能はもちろんすばらしいんだけど、
彼女はタイミングが良かったなって思った。
きっとチャートの中で、ちょっとハスキーな女性シンガーが
売れる枠みたいのがあって、昔はFiona Apple、最近だとちょっと違うけどエイミー・ワインハウスとか
だったと思うんだけど、いずれも失速。ちょうどこのポストが空いてた感があるよなぁと。
この曲が飛び抜けてかっこいい。
90年代的だよね。いよいよ90年代復活ののろしだ。

●Rock Wit' Cha / Bobby V


あとはこれ。Bobby Vことボビー・バレンティノ。
同じボビーつながりで、ボビー・ブラウンの名曲をカバー。やっぱ原曲がいいからずるい。
恋人と甘い夜を過ごす時にかけるべき、な曲ですなーセクシーだしうっとり系。

さて今回は結構テンコモリだったんですがオマケつけます。
昔なつかし「Hey!Hey!Hey!」にも
あった
「誰やねん!」コーナーをやってみます(笑)
最近見つけたおもしろいやつら
●This Is What Rock N Roll Like / Porcelain Black

マジわろた。ブロンドと黒髪のハーフ&ハーフ(笑)
ロックだね。なにげにリル・ウェイン出てて、何者!?
と思って調べたら、リル・ウェイン一味のYoung Moneyに最近加入したビッチみたいだ。
売れそうだね。 狂ったグウェンステファニーってとこでしょうか。

●Yonkers / Tyler The Creater

今、超話題の「キワモノ」タイラーザクリエイター。
ビデオを見てもらえばわかるけど、ちょっとネジが吹っ飛んでる。
そして色んなMCをディスったりと止まらない感じ。
ヒップホップ界の革命児か、それともただのハイプか…気になる存在。

●Lollupop / Alexandra Stan

ルーマニアの人気シンガーらしい。もうチープなビデオといい、無意味なお色気といい、
ちょっと本気でやってるから救いようのない感じが妙に最高。
とは言っても、世界ナンバーワンDJのArmin Van Burrenのレーベルだから、意外にガチか?
とかよくわからないところがおススメ。意外と売れちゃったりして。

なんかもうケバケバしい回でしたね。次回はしっとり行きたい。でわー
posted by 107gou at 22:45| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | RADIO107号室(音楽紹介しながらラジオ風にブログする) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月01日

【映画レビュー】恋のゆくえ-ファビュラス・ベイカー・ボーイズ- 〜大人向けの甘さ〜



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古い映画を見直そう企画、久し振り。
80年代〜90年代って、味わい深く、都会的で大人なラブストーリーが
多かった気がするー。
最近のラブストーリーってもっと古典の世界(ビクトリア女王とか)だったり、
ドタバタラブコメ系(プリティピンクシリーズ)とかだったり、
もうちょっと群像劇(「そんな彼なら〜」「アブアクチュアリー」)とかが多くて、

セクシーな大人のスターをビシッとキャスティングして
ニューヨークなど大都会の夜を舞台に勝負するような映画って減ったなぁって
思うんですが、どうなんでしょうね。

というわけで、
そんな味わいがなんとなく欲しくなった年頃になってきたのか、
見てみたというわけです。

最近とんと見なくなった美人女優、ミシェルファイファー
ダンディーの権化、ジェフ・ブリッジス、
そしてその兄のボー・ブリッジスの兄弟、
が主演。
ジャズ中心のサントラは大ヒットして、グラミー賞もとったそうですな1989年作。


ストーリーは、

冴えないホテルばかりを渡り歩いてきたピアノデュオ「ベイカー・ボーイズ」のフランク&ジャック兄弟。
長年つきあいのあったホテルからもクビにされ、これをきっかけに女性ヴォーカルを入れることになる…。
女性ヴォーカル、スーザンを起用するのが転機になって大成功をおさめることになる彼ら…。
次第にジャックとスーザンが惹かれあい恋に落ちていくのと同時に、兄弟の関係が悪くなり、3人のバランスが崩れいく。





ストーリー自体は今じゃ、ありがちな感じなんですよ。
すごく捻っているわけでもないし、オチや展開も読める感じ。
でも、ディテールがいい!

ちょっとした気持ちの揺れ動きや、心境の変化、
言葉にしないで、表情やちょっとしたモチーフから表現するところがとても良いんです。


個人的にすごく好きなのが、コンサートのために宿泊した高級ホテルで
ジェフ・ブリッジスと、ミシェルファイファーがお互いの香水に興味を持つシーン。

あとはやっぱりコンサートで歌うシーンはとても素晴らしいですねぇ…
ミシェル・ファイファーが官能的で、美しい…絶句ですよ。

赤いドレスを着て、ジェフ・ブリッジスが弾くピアノの上で歌うシーンは
ハンパなくセクシーで、きれいなシーン。
ってか、歌うまいなー、ミシェル・ファイファー。

カメラワークはめちゃくちゃいいですね。
王道ですが、とてもきちっと絵を作っている。
撮影監督の腕はかなり良いでしょう。


大人の映画ですが、重たくなく、さらっと見れるんだけど、
味わいもちゃんとあるところがいい。
この映画が大人の映画ってちゃんと位置づけているなって確信したのが、ラストシーン。
余韻が残るこのラストは非常に正解ですね。
違うラストにしたら、台無しだっただろうな。


俳優陣もまったく間違いがない。
変にドタバタせずに、落ち着きあるし、
ミシェルファイファーってこういうちょっとスレた役似合うよね。
少しくらい男勝りだったりするからこそ、ふとしたガールな部分が引き立つ女優です。
でもミシェルファイファーのいいところは、
アンジェリーナ・ジョリーより強いキャラじゃないし、
彼女が「ファック」とか言っても、あんまりビッチな感じがしないのよね。
いい子ちゃんでもないけど、ビッチでもない。
最近、そのバランスを持っている女優って少ない。

ミーガン・フォックス(「トランスフォーマー」)や
言っても、普通すぎて何も思わないし…
ジェシカ・アルバやナタリー・ポートマンはなんだか、
優等生のいい子チャン臭がぬけないし。

アンジェリーナ・ジョリーも、スカーレット・ヨハンソンも
純粋な女性も、悪女もできるけど、
だいたいどっちかに振りきっちゃうから
間の微妙な人間くさいキャラクターは難しそう。
そういう意味で、ミシェル・ファイファーってすごいなぁと。


ジェフ・ブリッジスとボー・ブリッジス兄弟も超いい。
家族を養うためにどんな仕事だってこなす、そんなプライドを持つ兄と
アーティスト気質の弟。
その愛憎がすごくわかる。本物の兄弟だけある。リアル。
ちょっと、ジェフが二枚目すぎるだろう…というツッコミが置いておいて(笑)。


演技よし、映像よし、シナリオよし。
いい意味で、普通で、でもハイレベルな映画ですー。
最近、こういう素晴らしい「普通の映画」って少ないよなー。
ネタじゃなくて、普通にいいストーリーやいい演技で勝負する映画をもっと見たいぞ。



邦題は完全にミス




posted by 107gou at 13:26| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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