2011年06月28日

【映画レビュー】ウォールストリート 〜現実は映画より奇なり〜


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結構話題になっておりましたが、 80年代の大傑作映画にして、
アカデミー賞作品である「ウォール街」の続編。
前作で脅威的人気を誇ったマイケルダグラス演じたゴードンゲッコーが復活。

前作を最高だなーって一気に2回見てしまった自分としては
もう楽しみにせずにはいられない一作でしたよ。
(前作のレビューはこちら
【映画レビュー】ウォール街 〜悪い奴らの言うことは大体正しい〜 )


ストーリーを

2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。2008年、勤め先が経営破たんに追い込まれた電子取引トレーダー、ジェイコブ・ムーアは恋人ウィニーの父親であるゲッコーに近づき、ある提案を持ちかける...。





実は自分、オリバーストーンの映画が好きで結構見ています。
なんていうか、彼の政治的主張はどうこうより、あの立場を明確にして、
現実から逃げない骨太な作風が結構で好きで。

この映画もオリバーストーンのいいところと、悪いところが
ガンガンに出ていますねー。


まず、いいところは、
彼の描く「悪」がどれだけ悪か、強欲かを上手に描いている。
オリバーストーンの映画でやっぱり魅力的なのは悪役。
これだけ悪役を魅力的に描ける人も珍しい。

プラトーンの残虐な隊長しかり、ゲッコーしかり、ニクソンしかり、ジム・モリソンしかり…
  

ここではジョシュブローリン演じる投資銀行家がいい感じに悪い。
そしてその周りのウォールストリートの人間もまた悪い(笑)。

そしてゲッコーもなんか悪そう(笑)。

これだけアクの強い悪役に囲まれて、
純情っぽい主役が活躍できるわけがない…。
いつだって、かっこいいのは優等生より、ワルだから。


前半のウォールストリートを駆け巡る金融業界の
強欲かつダイナミックな展開はなかなか見応えがあった。

これはやっぱりさすがってうなるところ。

しかし、ゲッコーが家族愛に目覚めるあたりなから、
なんだか温度感が変わる…
確かにそういうテーマであることは想像ついたが、
やっぱりもっとロックンロールに破壊的なまま
突っ走ってほしい…

家族愛とか説くオリバーストーン映画なんて似合わない。
家族や愛なんて気にせず、男の世界を貫くところがいいのに。

結局、名作すぎた前作を意識してしまうとどうしても物足りない。
なんで?

それは、あまりにも現実に起きていることが
映画を超えているから。

つぶれないと思った会社が平気でつぶれて、
何億と稼いでいたトレーダーが職にあぶれ、
国が倒産し、
低所得者がなぜか住宅やらローンでズブズブになり、
マーケットの暴落で首を吊る人間がいて、
映画史上どんな悪役より強欲な人間が闊歩する。


映画脚本家だってここまでドラマティックなストーリー描けないよ。
なのに映画でそんなもの見せられても、
「別に現実のほうがもっとすげーし」って思っちゃう。

これは監督の責任じゃない。
それぐらい激しい時代に生きているってことの証かもしれない。

だから非常に描くのが難しい映画かもね。
そこにあえてチャレンジする監督は凄いし、
それなりにまとめきった力量はやはり健在。

そしてチープになりがちな続編映画を
しっかりずっしりまとめた
マイケルダグラスの存在感もハンパじゃない。
やっぱりこの人は凄い。驚異的だ。

ジョシュブローリンのダンディな悪っぷりもかっこいい。
というか、結構好き。

悪い奴のオンパレードが良い。

映画がおもしろくない時代。
ちょっと複雑になってしまう映画だった。


あ、あと余談ですが、ファッションがめっちゃかっこいいです。
今作のスタイリストさんはめっちゃいい仕事してますねー。
注目ですよー。




それにしてもシャイアブルーフはチャラい(笑)

posted by 107gou at 23:11| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】ソーシャルネットワーク 〜賛否両論〜



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さてと、最近ブログを書くモチベーションに欠けていて、ついつい
サボっておりました。すいません。

でも映画とか見たり、インプットなどはしているので、ちゃんと
書いていいこうかと。なんかもったいないし。


そんな矢先見たこの話題作。
誰もがわかるfacebookの創業秘話。

実はこれベースになった原作の本を読んでいたので、
微妙に期待値低めでした…きっと本を読まないで、
映画で初めて見た人とかだときっと楽しさとか違ったんでしょうけど。


ストーリーは、
2003年。ハーバード大学に通う19歳の学生マーク・ザッカーバーグは、親友のエドゥアルドとともにある計画を立てる。
それは友達を増やすため、大学内の出来事を自由に語りあえるサイトを作ろうというもの。
閉ざされた“ハーバード”というエリート階級社会で「自分をみくびった女子学生を振り向かせたい」―そんな若者らしい動機から始まった小さな計画は、いつしか彼らを時代の寵児へと押し上げてゆく。
若き億万長者は何を手に入れ、そして何を失うのだろうか ―?




正直言うと、
「巧い」映画ではあるけど、そこまで「おもしろい」映画じゃなかった。
この後、もう一つの映画でも同じことをレビューしたいと思うのですが、
あまりにも今、現実で起きていることは、映画よりおもしろくなっている。
facebook創業秘話が映画化されている今現在、
そのfacebookはさらに先を行って新しい物語を生み出そうとしている。

そんな時代に、こんなbased on true storyな物語を映画化する意味があまり見いだせなかった。
そして、ソーシャルメディアという最新のビジネスをテーマにしているとは言え、
ストーリー自体はあまりにも古典的だ。

成功を夢見た若者が、成功を手にするにつれ、様々な障壁にぶつかり、仲間を失い…
そんな話は遥か昔からある。
決して斬新な映画ではない、。

と酷評しているように見えて、つまらなかったか?というとそんなことはない。
そこはデヴィッド・フィンチャーさすがってとこだ。

facebookというものを立ち上げて、誰からも振り向かれる存在になったのに、
その先に現れた孤独など、普遍的なテーマを実に現代的に表現できている。
それはすばらしいと普通に思った。
フィンチャーらしい、ダークな質感もまた新鮮だし。

トレントレズナーのスタイリッシュな音楽もまた最高だ。
ぜひこのコンビでビルゲイツの伝記映画なんて作ってくれたら最高だろうなーって思った(シュール)



正直、こんなに消化できない変な味わいの映画も少ない。
浅いのか、深いのか
つまんないのか、おもしろいのか。
クソ映画なのか、偉大な映画なのか…

見る人によって賛否両論わかれるところも、
ソーシャル時代らしくていいのかもね…




ウィンクルボス兄弟の俳優さんは
Gossip Girlに出演していたのわかったかな?
posted by 107gou at 22:45| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年06月07日

【映画レビュー】レバノン 〜ブラックホークダウン+ハートロッカー÷引きこもり(笑)〜

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戦争映画って結構名作が多いですが、このイスラエル映画、
なにげにヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞とかとってる…
何が問題かって、それだけの評価をされた作品が知られてなくて、
ゴミみたいな邦画のシリーズものばっかりがテレビで宣伝をがなりたてている現状。
アマルフィとかさ(あ、言っちゃった)。
本当に良い映画はちゃんと取り上げていく。別にアンテナにひっかからない映画は見ない。
それがこのブログの映画レビューのスタンスなり。


というわけで、
1982年のイスラエル軍のレバノン侵攻という実話を舞台にした映画。
監督自身も実際に、従軍したらしい。


ストーリーは、
イスラエルがレバノンに侵攻した1982年6月、前線に配置されたイスラエル軍の若き戦車兵4人。彼らは戦車のスコープ越しに、砲撃で吹き飛ばされる兵士や無惨に殺される市民たちなど、悪夢のような光景を目の当たりにする。やがて、対戦車弾の直撃を受け敵中に孤立した彼らの身にも危機が迫り、彼らはこの地獄から脱出しようとするが……。



ここまでほめておいて、言うのもなんですが、正直アイデア賞かなと。
戦争映画って色んな描き方があるんだけど、戦車の中という視点から、戦場を描くというのは斬新。
攻撃を受けても、戦車の中からだとよく見えない。
それが逆に危機感をかき立てるし、密室ならではの緊迫感もある。
ラストシーンも良い。

戦争の無惨さなどを描く破壊力なら、ブラックホークダウンのほうが
とてつもなく凄い。

戦場のシリアスでヒリヒリとした緊張感を描くなら、ハートロッカーだ。

でも、このレバノンもまたリアルなんだと。
個人的に撃ち合いなど銃撃戦のシーンより、
破壊された街で、イスラエル軍をじっと見つめるレバノン人の老人の視線のほうが
ずっと戦争というものの意味を感じさせられた。

この映画は派手な攻撃シーンなどは少ない。
しかし、いつ何が起きるかわからない緊張感から精神を病んでいく兵士達の姿や、
恐怖を描いている。
人間描写がすごくいい。
(はい、ここで良い映画の法則発動)

安易にドラマを描いたりしない。その媚びないリアルなストイックさがこの映画の魅力だなと。
こういう映画を見たくない人もいると思うが、自分はこういう世界で起きていることを
描けるのも映画というアートフォームの魅力なんじゃないかと思う。




監督は、次回作がきつそうだけどね 笑
posted by 107gou at 00:41| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】ROCK ME AMADEUS ~ファルコ 運命に翻弄されたスーパースター 〜破滅は時として魅力的〜

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皆様、ファルコというポップスターをご存知でしょうか?
オーストリア出身で、80年代に活躍し、1985年の「Rock Me Amadeus」は
全米1位を獲得したというスターです。
といっても、知らないですよね。ええ、自分もです。
全米1位とか取っているアーティストなのに知らないのは、彼がその数曲だけで
あとは破滅の道をたどっていったから…

そんなファルコの人生を描いた伝記な映画です

ストーリーは、。
音楽の都ウィーンで生まれたヨハン(後のファルコ)。幼少期から音楽の才能に長けていた彼は早くからミュージシャンを目指し、“スーパースター”になることを心に誓う。80年代、ドイツ語や英語を混ぜたファルコの曲は次々にヒットを飛ばし、中でも『Rock me Amadeus』は全米ヒットチャートのナンバー1の座に輝く。アメリカ、ヨーロッパ、そして日本での名声。スーパースターへの憧れは遂に現実のものとなったのだ。しかし、輝かしい成功の裏で、ファルコはまるでスーパースターの重圧から逃れるようにアルコールや薬物に救いを求める。頂点を極めた者に訪れる焦りと不安、過去のものとなった栄光、そして恋人との長続きしない愛。もがきながらも再スタートを目指すファルコはドミニカへと移住したが・・・




正直、ひねりなんて全くないし、
典型的なポップスターの破滅って感じで 
きっと長年のポップカルチャーの歴史の中で、一時的に時代の寵児となり、
その後、己の慢心や重圧への恐怖などから、ドラッグやアルコールで破滅していった
スターなんて腐るほどいるはず。
ファルコだってその一人(実際、オーストリア国内では売れていたみたいですが)

ただ、これは現実の物語で、本当にこうやって破滅していく…
そして自分らもファルコなんてシンガーを知らない。
そんな現実の物語というリアルさがこの映画の価値を生み出している。

スーパースターの重圧ってそんなにも重いものなのか!?
人はこんなにも過去の栄光にしがみついてしまうものなのか?
そんなスターダムの性を少し体験できるかもしれません。

どんなに破滅しても、あまりにもピュアな表情を浮かべるファルコが悲痛だな…って。

ピュアなアートへの愛情は時として、破滅に結びつくのだな…



 
曲は正直、微妙ですがww
posted by 107gou at 00:26| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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