2012年11月17日

【映画レビュー】ミレニアム2 火と戯れる女 〜二作目のジンクスは?〜

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さて、ミレニアムです。
個人的に一作目がまったくハマれなかったので、続編を見るのも止めたんですが
「二作目から加速度的におもしろくなる」ときいて、勇気を出して見てみた次第。

一作目レビューはこちら
【映画レビュー】ミレニアム ドラゴンタトゥーの女 〜究極のツンレデ〜

先にストーリーをどうぞ
リスベット・サランデルは、身長150cm体重40kgの子供のような小柄な体型で、全身にタトゥーやピアスを施し、誰かに媚びたり、必要以上に言葉を発したりしない。良識人なら眉をひそめる外見と態度を持つ彼女だったが、明晰な頭脳と映像記憶能力、天才的なハッキング技術を駆使し、数々の謎や疑惑を暴くことができる。そのリスベットが、社会派雑誌『ミレニアム』の発行人ミカエルとともに、富豪ヴァンゲル家の少女失踪事件を解決して1年が経ったが、それ以来、リスベットは姿を消したままだった。『ミレニアム』では少女売春組織の実態に迫る特集号を発行しようと準備を進めていたが、担当するジャーナリストが殺害されてしまう。その現場に残されていた銃にリスベットの指紋が残されていたため、彼女は指名手配される。しかしミカエルはリスベットの無実を確信し、仲間たちと共に独自の方法で真実に迫っていく。




監督が代わって、明らかに作り方が変わっている。
前作より、より映画的になった。
個人的にはこっちのほうが好き。

ただ、この映画シリーズの最大の特徴として、とにかく凝っている。
一瞬、「あれ、ザラチェンコって誰だっけ?」とか欧米人の名前に慣れていない我々日本人には
混乱するわけですよ。

とは言っても、描写はすごく深い。
主人公二人は、今作ではほとんど顔を合わさない。
しかし、それぞれがお互いを信頼し、一つの真実に向けてそれぞれ動く。
この恋愛とも、パートナーシップとも言えない微妙な関係性がこの映画を本当に面白くしている。

普通にエンタメなんだけど、やたら大人なんだよね。
ヨーロッパ人ってやっぱりアメリカ人に比べると繊細なストーリー描写するよねー。
「このシーンはこういう意味です」ってすぐわかるような作りにしないし、
セリフで全部バラしたりもしない。
一個一個のシーンが伏線になっていって、ラストにどんどんつながっていく。
なんでこんな渋い作り方するねんって
ツッコミたいくらい、意外とマニアックな映画なのかもしれません。

シリーズものって二作目のジンクスって結構あって、
あのスターウォーズですら、苦戦した。
マトリックスなんて一作目の衝撃はどこへ、二作目で「あれ?」ってなって
三作目にいたってはずっこけたまま銀河の遠く彼方へ行ってしまったし。

ただこのシリーズは二作目でもっとメジャーになっていくという不思議な展開。
ポイントは、リスベット・サランデルという主人公のキャラクター設定があまりにも秀逸すぎるからだろう。
この映画はリスベットというキャラクターを生み出したことが最大の成功。

三作目に続きます。


posted by 107gou at 15:58| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】ヒトラー~最期の12日間~ 〜総統閣下シリーズ〜

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意外とスルーしてたシリーズ。最近アジア映画のほうが楽しくて、ついついスルーしつつあるのが
ヨーロッパ系の映画。
今、あまりヨーロッパ気分じゃないのかも。
といいながら、これは見過ごしてはいかん。とチェックしました。

YouTubeでの「総統閣下シリーズ」で有名ですね。

1945年4月20日、ベルリン。ヒトラーは56歳の誕生日を総統地下壕で迎えた。ソ連軍の猛攻により包囲網が狭まる中、ヒトラーはもはや実行不可能な攻撃命令を叫び続け、側近たちを追いつめていく。極限状態に陥った地下要塞の人々が酒盛りやパーティーに興じる一方で、地上のベルリン市街では兵士や市民が苛酷な戦闘に身を捧げ、命を落としていった。
戦況は刻一刻と悪化、いよいよ敗戦を確信したヒトラーはある重大な決意のもと、長年の愛人エヴァとささやかな結婚式を挙げる。それは"第三帝国"の遅すぎた終焉の合図だった…。





ヒトラーという人物は非常に、演じ易いキャラクターだなと思うんですよ。
髪型やチョビ髭、言動などもキャラがたっているから。
とは言え、シンボルとしての表面的なヒトラーではなく、
もっとヒトラーという人間の不思議なギャップなどを上手にえぐり出した点において
今後の映画史でこれ以上のヒトラー像は出てこないんじゃないか、
ナチスを描く映画の金字塔なんではないかな、と思う。
恐らくもう誰もこれ以上のヒトラー役を作れないと思う。

自分は極右礼賛者じゃないし、ヒトラーが行った侵略戦争や思想の危険性も重大なことだと思うが、
結局、歴史なんて戦争に勝った者によって書き換えられる。
もしヒトラーが世界戦争に勝っていたら、現代はまた違う世界観・歴史観になっていただろうし、
連合国(アメリカ)=正義、ヒトラー=悪、という単純な善悪の構造は非常に気持ち悪いものを感じている。

政治家としてのヒトラーは恐ろしいかもしれないが、人間としてのヒトラーはどうだったのか?
その点において、非常に公正な視点だと思うし、決してドイツが侵略の歴史を美化している映画では
間違いなく違う。

だから、そういう意味で見る価値が非常に高い。
ただそれが重苦しい歴史ドキュメンタリーではなく、
一つの人間のドラマとして、エンターテイメントになっているところがこの映画の凄いところ。
監督は過去に「es」を撮った人だけに、重苦しくなりがちなストーリーの
テンポを壊さず、上手に作っているなと感じた。

ただ、総統閣下がお怒りになる例のシーンでは、どうしても笑ってしまうのは注意(笑)。




posted by 107gou at 15:13| クアラルンプール ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月06日

【RADIO107号室】最近のヘヴィロテ 〜オシャレぶりぶりっ子しました。〜

さてと、またまたヘヴィロテ特集です。
前回がエゲつないくらいガンナムスタイルだったので、
今回は、ちょっと変えて、わりとプライベートに聴く音楽にしました。
depeche modeを愛してやまない私は、
実はこういうのが結構すき、というか一番好きなジャンルの一つです。
(最近再びハマりまくり)

◎Take A Walk / Passion Pit


まずは手始めに気軽なところから。
前作の狂気の躁状態としか思えないポップすぎる傑作でブレイクしたPassion Pitの新曲。
売れてから、精神状態も落ち着いたのか結構普通のKillersみたいになっちゃた感もありますが、
それでもかっこいいことにはかわらない。
ツアーとかで消耗してまた狂って頂けると傑作が期待できるかと。。。

◎September / St.Lucia


最近ワタクシが熱を上げてるのが、このSt.Lucia。
他の曲もいっぱい聴いてるのですが、傑作すぎる。
どこか遠い国の情景が広がる感じ。
ちょいとシンセがワンパターン感もありつつも、
明るいDepeche Modeみたいになるのか。
Deep Forest+Depeche Mode ÷ Killers


◎Cool /Le Youth


と最近、急に飛び込んできた新曲。なんだこれはメチャクチャいいぞ!!!
90年代のダサUKっぽいとこがかっこいい。


◎Everything is Embarrassing / Sky Ferreira


最近、ファッション業界周りで、やたらおススメされてるこの曲。
90年代の雰囲気がぶんぷんしますね。
私はこれくらいの明るいのに暗いムードが
なぜか子供の頃を思い出して、すごく好きです。
これはめっちゃオシャレだね。

◎The Bartender / The Royality


またデカダンスなバンドが出てきました。新人です。
大物感はないけど、ちょいちょい好んで聴いちゃう
センス良さげな、中堅バンド。


◎Firechild / Solomon Grey


よくわからないけど、PVがおシャンティですね。
この手の80'sニューウェイブもそろそろ出尽くした感がありますが、
これは良い。


◎Heartbreak / Clubfeet feat. Chela


うん眠い晴れた朝とかこういうの聴くと、いい感じ。
ダークな違う曲も好きだけど、OwlCityのGood Timesとは違う落ち着いたトーンが好き。

◎Your Lane / AKLO feat.鋼田テフロン


このタイミングでこれ入れるか、って感じですが、だっていいんだもん。
Bachlogicさんやばす!


◎Put The Gun Down / ZZ Ward


また大型新人来ましたね。ZZ Ward。何者かよくわからないけど、
久しぶりにまるごとアルバム買っちゃいました。
でも、どの曲もかなりいい。こういう汚れた感じのロックはかなり好き。
やっぱりUKロックより、アメリカンロックに影響を受けてるからかも。

◎Sowa / Fatoumata Diawara

新曲ではないんですが、備忘録的にメモ。
アフリカはマリ出身のシンガー。フランスで女優としても活躍しているらしいんですが、
なかなか良い。
アフリカミュージックっぽさもありつつも、現代的なフォーク/ポップらしさもある。
他の曲も含め、かなりのセンスの良さ。


◎Ride / Lana Del Rey


うおー最後は、やっぱラナ・デルレイだろう。シングル出たら問答無用で買う久しぶりのシンガー。
アデルより好きだ。異論は認めん。女子はラナ・デルレイに神髄を学ぶべきだ。
10分に及ぶもはやショートムービー。現代が生んだファッションアイコンだね。



というわけで、テンコモリでしたー。
バッキバキのEDMでアガるのも悪くないが、実はこういうほうが結構好きだなーやっぱり。
音も90年代感がついに出てきましたねー。
posted by 107gou at 00:13| クアラルンプール ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | RADIO107号室(音楽紹介しながらラジオ風にブログする) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月04日

【映画レビュー】ニュー・ジャック・シティ 〜伝説のストリート映画。ヒップホップ好きならマスト〜

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さーて、ニュージャックスィングというジャンルがあります。
80年代後半〜90年代初頭のブラックミュージックの一大ムーブメントとなった音で、
跳ねるようなサウンドがめっちゃかっこよくて、
GUYやNew Edition(ボビーブラウン)といったアーティストが代表的。
そのニュージャックスウィングの名前の由来になった映画です。


ニューヨーク。アフリカ系アメリカ人ギャングのニーノ・ブラウンはドラッグの密売で“ニュー・ジャック・シティ”と呼ばれる裏社会を築き上げ、その支配者として君臨していた。
麻薬中毒者に母親を殺されたアフリカ系アメリカ人の捜査官スコッティと、元麻薬中毒者の白人の捜査官ニックは潜入捜査をしていたプーキーが身元がばれて殺されたのをきっかけに、ニーノに闘いを挑んでいく。





いやー、かっこいい。
90年代初頭なので、古く見えるかもしれませんが、
逆に、90年代初頭のカルチャーがファッションや音楽にチラホラ見え始めている今こそ
チェックすべき映画ですね。

ヒップホップ系のストリート映画だと、ついついいかにもなヒップホップを連想しちゃうんですが、
ニュージャックスイングの跳ねたビートというのが新鮮です。

そして、派手なスーツや、ブリンブリンのゴールドチェーンとかが、なかなかイケてる。
色使いは要チェックでしょうね。


それにしても主役のウェズリースナイプス。
結構器用な人で、こういうギャングや悪役をやらせたらハマるし、
結構クールな役や、大人な恋愛ものもハマる。

そんなウェズリー、こういう映画に出てるから
やっぱり本人もストリート系なのかと思いきや、
意外にもハウス系の音楽が好きらしい。

この辺は「NYヒップホップドリーム」という名著に詳しいので
興味ある方はぜひ呼んでみてください
80年代から2000年代までのニューヨークにいた日本人女性ライターが、
実際に体験したブラックカルチャーを面白おかしく書いてる名作です。
ノトーリアスBIGにナンパされたり、パフダディのパーティーの話や
DJ KAORIの若かりし頃も出てきて、超面白い本です。
(ヒップホップ好きはマスト!)





と脱線しましたが、
こういうストリート映画は、当時のカルチャーを知る上で、
永久文化遺産にすべきですね。

それにしてもICE-Tが正義の役で、
ウェズリースナイプスが悪役。
どっちかというと逆にしか見えない感じが笑える。
しれっと若かりし頃のクリス・ロックなんかも出てます。

アドリブを多用したセリフまわしなどもテンポが良くて、
感覚レベルでわかる人にはわかる、このリズム感みたいな感覚もストリート的なんだよね。

要チェック!



携帯電話がデカい!w
posted by 107gou at 20:52| クアラルンプール ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

【映画レビュー】愛を読む人 〜タイタニックのあの美女の12年後から考えるガチンコ女優考〜

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さて、こんな映画を見てみました。
これも評判は高かったのですが、いまいち手に取れませんでした。
というのも、キャスト。
ケイト・ウィンスレットと、レイフ・ファインズ。
もういかにも、奥様のメロドラマ風のドロドロ感ありそうでしょ。
少なくとも、ゴシップガール感はない。

とは言え、せっかくなので見てみた次第。

ストーリーをば

第二次世界大戦後のドイツ。15歳のミヒャエルは、気分が悪かった自分を偶然助けてくれた21歳も年上の女性ハンナと知り合う。猩紅熱にかかったミヒャエルは、回復後に毎日のように彼女のアパートに通い、いつしか彼女と男女の関係になる。ハンナはミヒャエルが本を沢山読む子だと知り、本の朗読を頼むようになる。彼はハンナのために『オデュッセイア』『犬を連れた奥さん』『ハックルベリー・フィンの冒険』『タンタンの冒険旅行』といった作品を朗読した。
だがある日、ハンナは働いていた市鉄での働きぶりを評価され、事務職への昇進を言い渡される。そしてその日を機に、ハンナはミヒャエルの前から姿を消してしまうのだった。
理由がわからずにハンナに捨てられて長い時間が経つ。ミヒャエルはハイデルベルク大学の法科習生としてナチスの戦犯の裁判を傍聴する。そしてその被告席の一つにハンナの姿を見つけるのだった。




この映画の真相を語るとネタバレになるので、書きませんが、
もうケイト・ウィンスレットの美貌をかなぐり捨てる演技力には毎度感服しますね。

タイタニックでは、ディカプリオと恋に落ちる美しい令嬢を演じて
あれから15年。
キャピキャピした映画が思い出せない。
「21歳差の恋」なんて、なんてまたベタっとした作品に出たんでしょうか。

普通あれくらいの成功作に出た若手女優のキャリアをひもとくと、
下記のようなステップが定番です。

『ニューヨークを舞台に、ちょっとエッチなキャリアウーマンと、
イケメンエグゼクティブがキャハキャハする」みたいな
「プリティピンク」系のラブコメに出演

ちょっと中堅アクション系映画に出て、
レザーのぴたっとしたスーツを来て曲線美を披露しつつ、
ガンアクションと、意味の無いラブシーンをやる

バットマンとかの仮装モノに出る

ジェリー・ブラッカイマー製作のやたら火薬が多い系の大作か、
アルマゲドン系のSFモノに出演。まさかの大コケする。

「私らしい本来やりたかった映画に出るの」という言い訳と共に、
アート的な単館映画に出演。
まぁまぁのヒットをする

下から若手女優の突き上げを受けて、かわいい系の限界を感じ、
コーエン兄弟監督作に出演を狙うも、オーディションでプライドが邪魔して脱落

変なサスペンス系映画で、ヌードとかになって話題を呼んで、中ヒット。

脱いだらネタがなくなり、お色気系映画以外、仕事が減る。

仕方なく、テレビドラマシリーズに出てみたら、ヒット。

当面、テレビドラマ女優として活躍

ってとこでしょうか。
(※注:特定の女優をディスってるわけじゃありません。)

まぁそんな中で、ブレずに骨太な映画に出てるケイト・ウィンスレットというのは偉いなと。
確かに美人ですけど、女優根性の方がむき出しというか。
はっきり言うと、まだ若いのに
「色っぽくない」。
むしろ「艶っぽい」(笑)。


何が言いたいかというと
この映画のストーリーなどは素晴らしいし、確かに感動もあるんですが、
どうにもケイト・ウィンスレットの演技がガチすぎる。
映画って、やっぱりどこかでキレイな女優さんを見たいものだし、
ラブシーンとかもキレイなほうがいいじゃないですか?

その点、ケイト・ウィンスレットは
役でぼろぼろになるシーンでは本気でボロボロになるし、
ラブシーンもどこかベテラン女優のセックスシーンみたいに、ベタっとしてる。
決して悪くないけど、やっぱり映画ってどこかで「嘘」の要素って大事なんだなーと思わせられる。
きっとケイト・ウィンスレットは非常にマジメな女優なんだと思う。

その点、レイチェル・ワイズという女優は、本当に悪い奴で
ギリギリまでリアリティを追求するくせに、どこかで最低限の美人度のハードルを下げてこない。
演技派的な映画に出たかと思うと、ハリウッドのメジャー映画で思いっきり美人全開で出演したりする。
同じイギリスの女優として、この姑息さをぜひ学んで頂きたいところです。

(※注:私はレイチェル・ワイズ大好きです)


もう一人姑息な女優として、シャーリズ・セロンという奴もいるのですが、
これはまた今度のお話の時に。


というわけで、ロクなレビューにならなかったけど、
このベタベタのケイト・ウィンスレットの昼メロ感を感動のストーリーと共にぜひお楽しみください。




この人も脱ぎたがりですね。

posted by 107gou at 20:29| クアラルンプール ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 107号室的映画レビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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